研究課題/領域番号 |
03303012
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
土井 悦四郎 京都大学, 食糧科学研究所, 教授 (40027181)
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研究分担者 |
小林 猛 名古屋大学, 工学部, 教授 (10043324)
久保田 清 広島大学, 生物生産学部, 教授 (70023132)
河村 幸雄 農水省, 食品総合研究所, 室長 (50111977)
上野川 修一 東京大学, 農学部, 教授 (50011945)
松野 隆一 京都大学, 農学部, 教授 (30032931)
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キーワード | モノクロ-ナル抗体 / マルトデキストリン / カゼイン / ゼラチン / ラクトグロブリン / 大豆タンパク質 / マイクロ波加熱 |
研究概要 |
1.食品加工操作における物質移動の解析(松野)液状脂質を多糖類やタンパク質の様な包括剤に包込み粉末化する研究を行った。包括剤として、マルトデキストリン、プルラン、カゼインナトリウム、およびゼラチンを使用し、酸素の拡散係数の測定をした結果、拡散係数は膜の厚さ、膜の含水率に依存する事を見いだした。更に膜の乾燥温度が微妙に拡散速度に影響することを発見した。 2.モノクロ-ナル抗体を用いた食品タンパク質の変性過程の解析(上野川)牛のβーラクトグラブリンに対する5種類のモノクロ-ナル抗体を作製し、タンパク質のnative及びunfold状態に対する結合を競争的、Elisaにより測定し、タンパク質の変性及び巻戻り過程における規則構造の存在状況を的確に判定することに成功した。 3.大豆タンパク質の機能特性の分子論的解析(河村)世界的に重要なタンパク質源の一つである大豆の11Sグロブリン(グリシニン)の酸性サブユニットA5とA6を欠損した品種とA5、A6を有する品種を選びその機能特性(冷沈性、乳化性、ゲル化過程)を調べた。A5、A6サブユニットを有する大豆品種は、冷沈性が低く、良好な溶解性を示した。一方A5、A6を欠く品種では、冷沈性を示し、11Sグロブリンが沈澱した。乳化性に対しては、A5、A6との相関性は明瞭ではなく、7Sグロブリンとの関係が深いと考えられる。 4.食品の物性測定と変換処理における速度論的解析(久保田)食品のマイクロ波加熱に関する定量的研究を行った。じゃがいもを例として固体試料を用いたエネルギ-吸収効率測定と、既括的な速度式の設定を行った。
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