研究課題/領域番号 |
03304002
|
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
小倉 紀雄 東京農工大学, 農学部, 教授 (30015127)
|
研究分担者 |
岩熊 敏夫 国立環境研究所, 生物圏環境部, 室長 (60124335)
中本 信忠 信州大学, 繊維学部, 教授 (40109202)
鈴木 邦雄 横浜国立大学, 経営学部, 助教授 (30018048)
有賀 祐勝 東京水産大学, 水産学部, 教授 (10017022)
高井 康雄 東京農業大学, 農学部・総合研究所, 教授 (40011796)
|
キーワード | 生物圏保存地域 / 生物学的多様性 / モニタリングステ-ション / 志賀高原 / 宮床湿原 / 赤井谷地湿原 / 人間と生物圏(MAB)計画 / 国連環境開発会議 |
研究概要 |
本研究は生物圏保存地域における生物学的多様性の保存のため、志賀高原など湿原を中心として生態系の総合的な調査研究を行い、生物学的多様性の総合化と必要な対策を検討し提言することを目的とした。 1)研究グル-プ全体会議及び個別のグル-プ会議を開催し、志賀高原、宮床湿原などの調査結果についての報告と討議を行い、今後の研究方針、生物学的多様性の総合化の手法について検討を行った。 2)国立環境研究所グル-プは福島県宮床湿原、赤井谷地湿原について地形、気象、水文、植生、水生生物などの予備的な調査を行った。湿原内の地下水の水温は少し離れた場所でも異なり、水の動きは複雑で詳細な調査が必要であることが明らかになった。またコケ類について、18種が同定された。 3)信州大学グル-プは志賀高原のなかで、人間活動の影響の少ない長池とその影響を受けた蓮池周辺の水質などの環境調査を行った。これらはモニタリングステ-ションとして適切であるが、さらに広い範囲の調査も必要があると考えられた。また、国立公園内の調査であるため、調査の許可、一般観光客との区別、調査の際の現場の保護と修復などの問題点があり、公園の管理に当たる環境庁と十分協議し協力を求めることにした。 4)生物学的多様性の総合化を行うため、既存の資料を収集し、その手法を検討した。1992年6月にブラジルで開催される国連環境開発会議で生物学的多様性条約が署名される予定であるが、そこでは生態系の多様性、生物種の多様性、遺伝子の多様性の3つのレベルが考慮されており、本研究グル-プでもこのような見方を参考にし検討することにした。
|