研究課題
総合研究(A)
1991年6月1、2日に最初の全体会議を東京都立大学で行ない、各自の分担と今後の研究計画について話し合った。1992年2月6、7日にもう一度全体会議を東京都立大学で行い、1991年度の研究のまとめを行った。1992年度は3回(6月、10月、2月)、全体会議を東京都立大学で行い、研究の打ち合わせとまとめを行った。この間、研究代表者の原は分担者4名と個別にそれぞれの研究室または東京都立大学で研究打ち合せを数回行なった。また、各分担者同士もそれぞれ数回の研究打ち合せを行なった。これらの共同研究で得られた成果として以下のものがあげられる、1、AbiesとBetulaの生長パターンの違いに関する個体間競争様式からの理論的考察。2、温帯林における3種の共存の拡散モデルを用いたシミュレーション。3、針広混交林の個体群動態。4、マトリックス・モデルによる生活史特性の解析。5、西部日本におけるギャップ・ダイナミックスの特性。6、生長の分散関数が多種共存に及ぼす効果を理論的に解析し、その重要性を指摘した。7、ギャップ・ダイナミックスを取り入れた拡散モデルを用いて多種共存のシミュレーションを行い、共存の条件を詳しく解析した。8、同じ温帯林のデータにマトリックス・モデルと拡散モデルを適用してサイズ分布動態を解析し、それらの結果を比較した。9、マトリックス・モデルと拡散モデルの関係を理論的に導き、実際のデータとの対応関係を議論した。10、暖温帯林と冷温帯林の主要樹種のサイズ分布と種特性・森林の空間構造との対応関係を解析した。以上、得られた成果は1993年3月16日に滋賀県琵琶湖研究所で公開シンポジウム「生物集団の内部構造と多様性」として公表した(原・総合研究Aと京都大学・生態学研究センターとの共催)。
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