研究分担者 |
蒲生 卓磨 農林水産省, 農業生物資源研究所, 部長
中瀬 崇 理化学研究所, ライフサイエンス培養生物部, 部長
斎藤 成也 国立遺伝学研究所, 助教授 (30192587)
山田 雄三 靜岡大学, 農学部, 教授 (20013328)
小柳津 広志 東京大学, 農学部, 助教授 (70177301)
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研究概要 |
1.供試株の収集,分離とsmall rRNA部分塩基配列の決定 真性細菌、古細菌、真菌の菌株を微生物株保存機関より収集、および自然環境から分離した。このうち、次の属の菌株の部分塩基配列を決定した。真性細菌:光合成細菌および関連細菌(Rhodospirillum,Rhodopseudomonas,Rhodomicrobium,Rhodobacter,Erythrobacte,Paracoccus)、植物共・奇生性細菌(Agrobacterium,Rhizobium,Bradyrhizobium)、嫌気性球菌(Peptostreptocococcus)、海洋細菌(Vibrio,Photobacterium,Cytophaga)、低栄養細菌(分離株)、乳酸菌(Pediococcus,Leuconostoc,Lactobacillus)、その他陸生細菌Rhizomonas,Cytophaga,Flexibacter)。古細菌:Haloarcual。真菌:Sporopachidermia,Bullera,Taphrina,Saitoella。 2.分子系統と種の同定 VibrioとCytophagaは系統的に極めて多様で、それぞれ属レベルで数群に分かれた。海洋性のCytophagaの7種および3種はそれぞれ一つの属を形成した。AgrobacteriumとRhizobiumは近縁であることが確認された。光合成細菌は、分子系統と細胞内膜構造が一致しないことが明かとなった。乳酸菌では、3属、14種が塩基配列によって同定可能であるとこが示された。Sporopachiderma,Bulleraは、塩基配列により、2つの分類群に分かれた。Taphrinaは担子菌、子のう菌と並ぶ第三の高等菌類であることが示唆された。 3.系統解析プログラムの作成 パ-ソナルコンピュ-タ-で使用できる、能率的な近隣結合法のプログラム、および系統解析のための4つの機能を備えたプログラムを作成した。 4.塩基配列決定法の検討 PCRを用いてsmall rRNAのcDNAを増幅し、これをtemplateとして用いるRIまたは非RI標識塩基配列決定方法を確立した。5回の塩基配列決定法実技講習会を行った。
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