研究課題/領域番号 |
03304019
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堤 壽一 九州大学, 農学部, 教授 (00038209)
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研究分担者 |
屋我 嗣良 琉球大学, 農学部, 教授 (70045110)
鈴木 正治 東京農工大学, 農学部, 教授 (90126293)
大熊 幹章 東京大学, 農学部, 教授 (80011906)
川井 秀一 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (00135609)
只木 良也 名古屋大学, 農学部, 教授 (30126685)
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キーワード | 森林資源 / 地球環境保全 / 省エネルギー / 森林遺伝資源 / 持続的生産の資源 / 薬剤による環境保全 / 住宅の居住性 / 木材の耐久性 |
研究概要 |
今ほど地球環境問題が、深刻な世界的課題となったことはない。他方では、木材資源の世界需要が、前年比で2〜3%の伸び率を示す現実があり、世界の理想と現実のギャップは拡大中である。そこで、森林資源とりわけ木材資源を使わなことで、地球環境保全を創出しようとする方途が社会的話題になっているものの、その収友簿には破たんを生じている。この状況をふまえて、論題の原点に戻って学術的対処の見直しを回り、旧来の認識に誤りが介古しないかどうかを明確にするのが、この研究である。つまり、既応の学術成果を詳細に洗い直し、その確認のために実地調査を行い、これらをふまえる会合を持って課題解決の対応策を模索した。このような研究の結果、つぎの結論を得ることができた。 1.新しく得られた学術的視点 (1)地球環境保全と森林資源用の間に不整合があるとするならば、木材利用と木材生産の連携が不足していること、地球規模の環境・資源に対する総合的認識の欠如、木材利用と木材生産の相互間における学術・技術水準への認識不足、に原因を求めることができた。 (2)森林が二酸化炭素の吸収源が放出源かの論議を早く超えて、炭素の貯蔵車としての意義を強調し、その中で木材製品・構造物も炭素貯蔵庫である事実を社会に認識させる必要がある。 (3)森林遺伝資源の保全に活力ある根拠を与えるためにも、資源の改善の視点に遺伝情報を取り込む必要を認めた。 (4)本質系構造材料は、化石・鉱物資源利用と違い、地球圏の環境保全に積極的に貢献している数値データを揃えることができた。 2.この研究で得た成果の展開とその方向づけ 「木材の利用と生産の技術」の視点で研究を継続し、科研・重点領域研究を実現して、広い学術領域を包含する研究展開を期している。
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