研究課題/領域番号 |
03304023
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
橋口 勉 鹿児島大学, 農学部, 教授 (80041614)
|
研究分担者 |
木村 正雄 岐阜大学, 農学部, 教授 (10021693)
岡田 育穂 広島大学, 生物生産学部, 教授 (40001424)
田名部 雄一 布麻大学, 獣医学部, 教授 (30021679)
天野 卓 東京農業大学, 農学部, 助教授 (90078147)
野澤 謙 中京大学, 教養部, 教授 (40023387)
|
キーワード | 在来家畜 / 日本在来馬 / 血液蛋白質型 / 水牛 / 日本犬 / ヒメウズラ / 日本鶏 / DNAフィンガープリント |
研究概要 |
平成4年度において、新たに得られた知見のうち主なものをあげると、次の通りである。(1)日本在来馬と東アジアの有来馬とを血液蛋白質型を標識として、これらの間の系統的相互関係について解析した。その結果御崎馬と与那国馬および中国雲南馬、タイ在来馬およびバングラデシュ在来馬とそれぞれ同じクラスターに属し、ベルシュロンとシェツトランドポニーとは系統的に離れていることが判明した。(2)ミトコンドリアDNA多型に基づく水牛の係統分化について分析した結果、沼沢型水牛と河川型水牛間にはmtDNA型において明確な差異が存在することが明らかとなった。(3)日本犬のうち、三河犬について蛋白質多型を支配する遺伝子構成について検討を行った。その結果、三河犬は日本犬中で最も朝鮮半島の在来犬種(味道犬と済州島犬)と近い位置にあり、その成立に朝鮮半島の犬の強い影響を受けていることが明らかとなった。(4)ヒメウズラ集団における遺伝的変異性の評価を行うために、34座位の蛋白質型について分析した結果、ADH、ME-1、6pgd、E_s-4、E_s-5は多型で、他の29座位は単型であった。多型座位の割合(Ppoly)は0.147、平約ヘテロ接合体(H)は0.048と評価された。(5)日本鶏と中国雲南在来鶏および赤色野鶏について、制限酵素にPstl、プローブにpoly(TG)nを用いて、DNフィンガープリント法による分析を行った。その結果、それぞれの鶏種において明確な個体変異が検出された。つぎにDNAフィンガープリントのバンドパターンより、それぞれの鶏種内、鶏種間におけるAPD値を算出した結果、各鶏種間のAPD値は、各鶏種内のAPD値に比べてより高い傾向が認められた。
|