研究分担者 |
宝来 聰 国立遺伝学研究所, 人類遺伝学, 助教授 (40126157)
杉江 秀夫 浜松医科大学, 小児科, 助手 (60119980)
小林 正紀 名古屋市立大学, 医学部・小児科, 助手 (50170353)
荒畑 喜一 国立精神神経センター, 神経研究所・疾病研究第一部, 室長 (30053325)
後藤 雄一 国立精神神経センター, 神経研究所・微細構造研究部, 研究員 (20225668)
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研究概要 |
1)総括 神経筋疾患を疑われ筋生検をうけた患者数は523名(125施設からの依頼)であった。生検材料に25種の組織化学染色を行い,病理診断名,所見,カラ-スライドを主治医に1月以内に送付した。筋疾患診断のシステムは全国レベルとなった。また全ての組織標本,以下に述べるDNAは-160℃にて保管し,バンクをより充実したものとした。バンクからの貸し出しは国内4,国外2の計6施設に主として凍結切片,DNSを送付した。 2)ミトコンドリア脳筋症 病理学的検索とともに,血液よりDNAを分離し87名(全国50施設)の分析からMELAS18名,ピアソン病2例,CPT欠損3例,その他5例を新に診断した。またMELASでは最も多いtRNA^<Leu(UUR)>(3243)変異の他に,3271変異を新しく6名見出した。(埜中,後藤,小林,宝来)。 3)進行性筋ジストロフィ- Duchenne型筋ジストロフィ-(DMD)では,まず血液から分離したDNAで遺伝学欠失の有無のスクリ-ニングを行なった。遺伝子異常のないもの,非典型例にはジストロフィン抗体染色を行った。その結果DMD23名,ベッカ-型16名,保因者3名を新に診断した(埜中,荒畑)。 4)糖代謝異常 51生検筋,28血液,1肝組織につき生化学的検索を行ない,糖原病II型4名,III型4名,V型1名,ホスホリラ-ゼbキナ-ゼ欠損3名, CPT欠損3名を診断した(杉江)。 5)脂質代謝異常 筋,血液,尿441検体からCPT欠損2名,カルニチン欠損1名を診断した(小林)。
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