研究課題/領域番号 |
03304050
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
村松 喬 鹿児島大学, 医学部, 教授 (00030891)
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研究分担者 |
鈴木 明身 東京都臨床医学総合研究所, 部長 (70134533)
小川 智也 東京大学, 農学部, 教授 (30087572)
永井 克孝 東京都臨床医学総合研究所, 所長 (80072974)
瀬野 信子 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (40017182)
山科 郁男 京都産業大学, 工学部, 教授 (70025675)
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キーワード | マクロファ-ジ / レクチン / エンドサイト-シス / 癌転移 / 糖タンパク質 / 糖脂質 / ガラクト-ス転移酵素 / エンドグリコシダ-ゼ |
研究概要 |
マクロファ-ジのエンドサイト-シスレセプタ-としてのレクチンのcDNAをCOS細胞に導入し、N末端近傍の構造が細胞表面への発現に必要なことを明らかにした。エンジュ樹皮のレクチンを精製し、特異性を明らかにした。糖タンパク質からヒドラジン分解で遊離したオリゴ糖をピリジルアミノ化したものを基質として輸卵管のαーマンノシダ-ゼを精製し、特異性を決定した。 コンドロイチン硫酸鎖を担うプロテオグリカンの新しいコアタンパク質をcDNAクロ-ニングし、その構造を決定した。いくつかの硫酸基転移酵素を精製し、そのcDNAクロ-ニングを準備した。 プロテオグリカンの糖とタンパク質の結合部位に作用するエンドグリコシダ-ゼのアッセイを蛍光標識グリコサミノグリカン鎖を用いて行い、酵素の精製に役立てた。 消化管ムチンのOーグリコシド型糖鎖の酵素的および化学的切り出し方法を検討し、糖鎖マッピングを行った。癌細胞の細胞表面接着因子として細胞膜ガラクト-ス転移酵素を同定した。 ガラクト-ス転移酵素に対するモノクロ-ナル抗体のエピト-プを組換え体ガラクト-ス転移酵素の変異体を用いて決定した。 また、その抗体を用いて細胞膜ガラクト-ス転移酵素の組織内分布、ことに細胞膜における存在を決定した。 ヒト癌の転移能と糖鎖抗原の発現パタ-ンの間に強い相関があることを明らかにした。ことにヒト膀胱癌においてはシアリルニ量体ルウィスX抗原を発現する原発巣は発現しない癌に比べてリンパ節転移が多かった。 このことは癌細胞上の糖鎖をリンパ節の内皮細胞上のセレクチンが誤って識別してしまうことが癌転移を促進することを示唆する。
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