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1991 年度 実績報告書

タンパク質立体構造の構築原理を解明するための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 03354029
研究機関大阪大学

研究代表者

油谷 克英  大阪大学, たんぱく質研究所, 助教授 (90089889)

研究分担者 大島 泰郎  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (60167301)
月原 富武  徳島大学, 工学部, 教授 (00032277)
阿久津 秀雄  横浜国立大学, 工学部, 教授 (60029965)
桑島 邦博  北海道大学, 理学部, 助手 (70091444)
郷 信宏  京都大学, 理学部, 教授 (50011549)
キーワードタンパク質立体構造の構築原理 / タンパク質の折れたたみ機構 / 立体構造の安定性 / 立体構造ダイナミックス / タンパク質立体構造予測 / タンパク質立体構造デザイン
研究概要

本研究課題は重点領域研究の申請を目的としたものであったが、基礎的な調査研究とアンケ-ト調査も行い「タンパク質の構造・物性・機能研究の現状と将来ーー何が問題で何をなすべきか」を104ペ-ジの冊子としてまとめることができた。作製した冊子400部を班員以外の多くの研究者の批判を得るべ配布する予定である。
また、これらの調査研究を基に、重点領域研究も予定通り申請した。領域名は「タンパク質立体構造の構築原理」とした。その研究領域は、「タンパク質のアミノ酸配列に立体構造に関する情報がいかに書き込まれているのか」の解明を物理・化学的観点および生物進化的観点から目指すこととした。これは、「核酸の塩基配列にタンパク質のアミノ酸配列情報がいかに書き込まれているか」を解明した遺伝情報解読問題に対して、第二の遺伝情報解読問題と位置づけることのできる生物学の基本問題である。この問題を研究するための研究手段の進歩の結果、この分野は質的に新しい重大な展開の局面を迎えている。また、近接の基礎生物諸科学およびバイオテクノロジ-との接点で、この分野におけるいくつかの問題解決の要請が切実になっている。現状でこの問題にとり組むべき課題として、A.折れたたみ機構、B.立体構造安定性、C.立体構造ダイナミックス、D.立体構造の比較・予測・デザイン、を取りあげた。これに関して、わが国で研究実積のあるリゾ-チ-ム・ラクトアルブミン系を対象とした、系統的なアミノ酸置換体の調製、立体構造・物性の実験的研究、その結果の計算機シミュレ-ションによる理論的解析を行なう研究を組織することとした。そして、本計画期間内に、構築原理解明のためのいくつかの重要な課題を解決し、必要なデ-タの蓄積を行ない、いくつかのモデルとして選んだタンパク質の研究を通して、構築原理の一般則を提案することを目標とした。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] K.Yutani,S.Hayashi,Y.Sugisaki,&K.Ogasahara: "Role of Conserved Proline Residues in Stabilizing Tryptophan Synthase α-Subunit:Anaylyzed by Mutants with Alanine or Glycine." Proteins,. 9,. 90-98 (1991)

  • [文献書誌] T.Hering,K,Yutani,Y.Taniyama,&M.Kikuchi: "Effect of Proline Mutations on the Unfolding and Refolding of Human Lysozyme:The slow Refolding Kinetic Phase Does not Results from Proline Cis-Trans Isomerization." Biochemistry. 30,. 9882-9891 (1991)

  • [文献書誌] K.Ogasahara,K.Hiraga,W.Ito,E.W.Miles,&K.Yutani: "Origin of the Mutual Activation of the α and β_2 Subunits in the α_2β_2 Compelx of Tryptophan Synthase:Effect of Alanine or Glycine Substitutions at Proline Residues in the α Subunit" J.Biol.Chem.

  • [文献書誌] Y.Taniyama,K.Ogasahara,K.Yutani,&M.Kikuchi: "Folding Mechanism of Mutant Human Lysozyme C77/95A with Increased Secretion Efficiency in Yeast." J.Biol.Chem.

  • [文献書誌] 油谷 克英: "蛋白質立体構造の構築原理は「アミノ酸置換の手法」でどこまで解明できたか" 「生物物理」. 32,. 27-32 (1992)

  • [文献書誌] 油谷 克英 中村 春木: "蛋白質工学" 朝倉書店、東京, 208 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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