研究概要 |
最近とくに注目され、さかんに研究されている表面2次元磁性相をFI-MFMを用いて研究した。この表面磁性は1985年のFreeman等による理論研究に端を発し非磁性金属表面における磁性金属(Fe,Co,Ni etc)の単原子層が2次元磁性を示すだけでなく、非磁性金属による単原子層においても磁性を示すことが予言されていて興味がもたれている。さらに最近は例えばCu(100)表面のMnなど磁性に起因した表面再構成も議論されている。本年度は特にCu(100)-C(2×2)Mn構造を、Mnの吸着量を変化させてSTM,スピン偏極STMにより観察し、(1)吸着量が小さい(θ<10%)場合はランダムに安定に吸着するが、(2)吸着量が増加する(θ〜1/3)と不安定な2次元ガス構造をとり、さらに(3)吸着量が1/2に近づくにつれ、再び安定な構造(C(2×2))に変化することが明らかとなった。Niの探針を用いたスピン偏極STMでは(4)4倍周期の超構造が発見された。
|