研究課題/領域番号 |
03402017
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊藤 谷生 千葉大学, 理学部, 教授 (50111448)
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研究分担者 |
浅沼 俊夫 千葉大学, 理学部, 助手 (50092028)
平田 直 千葉大学, 理学部, 助教授 (90156670)
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
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キーワード | 中央構造線 / 反射法地震探査 / 重力探査 / 電気伝導度 |
研究概要 |
平成4年度の課題は、各種探査の解析とそれに基づく中央構造線の地下構造の総合的解釈であった。探査の中心をなす反射法地震探査は、豊富な実績を持つ株式会社地球科学総合研究所に依託された。その他の解析については、「重力探査解析」、「岩石サンプルの音響インピーダンス解析」、及び「地磁気探査解析」が主として千葉大学理学部においてなされた。「波面伝播法による屈折波速度解析」は東大地震研究所、「電気伝導度探査解析」は神戸大学教養部でそれぞれ行われた。屈折波速度解析のための小規模な追加探査、さらに測線周辺及びMTLに関連する他地域の地質調査も続行された。まず、反射法地震探査断面について詳細な検討がなされた。その結果、三波川変成岩類と領家カコウ岩もしくは和泉層群の間の地層境界としての中央構造線は北に緩く傾斜していることが強く示唆された。これは、中央構造線はほぼ垂直という従来の定説を否定するものであるため、他の探査結果を含めた総合的な解釈作業が慎重に進められた。重力探査によれば、三波川変成岩類相当の密度を有する地層が和泉層群の下にもぐりこんでいるモデルが提示される。また、電気伝導度の点からも三波川変成岩類のような良好な伝導度を有する物質が和泉層群の下に存在する必要がある。こうして、反射断面に関する上記の推論は殆ど疑う余地がなくなった。同時にこの結論は、活断層としての中央構造線と地層境界としてのそれが地下においてどのような関係になっているかという問題を新たに引き起こす。このため集中的な検討を行ったが、この点について本研究においては解明できなかった。極浅所を対象とする詳細な探査の必要性が今後の課題として提起されている。
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