• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1992 年度 実績報告書

原子層レベルで制御された量子マイクロ構造に基づく高度機能光制御材料とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 03402031
研究機関東京大学

研究代表者

多田 邦雄  東京大学, 工学部, 教授 (00010710)

研究分担者 村井 徹  東京大学, 工学部, 助手 (60107571)
霜垣 幸浩  東京大学, 工学部, 講師 (60192613)
中野 義昭  東京大学, 工学部, 助教授 (50183885)
キーワード歪量子井戸 / 伸張歪 / 臨界膜厚 / X線回折 / 偏光無依存光スイッチング / 多重量子井戸 / 方向性結合器型光スイッチ / 結合係数変調
研究概要

1.伸張歪GaAs量子井戸の作製:GaAs基板上の伸張歪GaAs量子井戸の作製に初めて成功した。従来、半導体量子井戸は、対象とする量子井戸と格子定数の異なる半導体基板上に形成される。本研究では、まず、GaAs基板上に格子定数に異なるInAlAsを臨界膜厚を超えて厚くエピタキシャル成長した上で、その際発生する結晶転位のフィルタとしてInGaAa-GaAs超格子を更に成長し、再びこの上にInAlAsを成長することで転位は非常に減少することが確認された。その上にGaAs-InAlAs量子井戸を成長し、歪量子井戸となったGaAs井戸の作製を実現した。また、この試料を2結晶X線回折法とフォトルミネッセンスで調べたところ、量子井戸中に伸張歪が存在していることが実験的に確認された。
2.伸張歪GaAs量子井戸を用いた偏光無依存光スイッチング:伸張歪量子井戸の歪の量を調整すると光波の偏光に依存しない電界吸収型の光スイッチングが実現できる。そこで上記量子井戸を理論的に解析し、導波路型伸張歪量子井戸光スイッチを作製した。波長860nmにおいて、偏光依存性の無い光スイッチングを実現した。800nm帯短波長において、伸張歪を用いた偏光無依存光スイッチングは初めての報告である。
3.多重量子井戸構造方向性結合器型光スイッチ:結合係数変調型の積層構造方向性結合器を一般化して解析し、分離層の中心付近のみに電界印加による屈折率変化を与えると低電圧化が可能であること、これに量子井戸の屈折率変化の二次非線形性を加味するとスイッチング電圧はより削減されることを解明し、標記スイッチの動作機構の詳細な説明を与えた。

URL: 

公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi