研究分担者 |
末永 智一 東北大学, 工学部, 助教授 (70173797)
伊藤 攻 東北大学, 反応化学研究所, 助教授 (30006332)
宮下 徳治 東北大学, 工学部, 助教授 (40124630)
星野 仁 東北大学, 工学部, 助教授 (20124620)
斉藤 正三郎 東北大学, 工学部, 教授 (00005224)
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研究概要 |
本研究は,クラスタ-,超微粒子,その線状集合体,結晶間ないし物質間の境界線,境界面及び表面・界面の微視的構造の制御と評価を行うと共に,その工学的応用を探ることを目的としている.本研究で得られた新たな知見を以下に列記する. 1.次元機能を有する炭素材料の生成反応で最も重要な反応であるメソフェ-ズをコントロ-ルする簡便な方法を見いだした.これらラジカル反応の基礎デ-タを得るために,フラッシュホトリシス法を改良して,光開始反応に後続する反応を追跡する方法を開発し,ラジカル重合やヘムタンパクの反応に適用した. 2.超臨界炭酸ガスと芳香族炭化水素の混合系について,赤外分光法による溶媒和と会合状態の解析を試みた結果,安息香酸を溶質とした場合には臨界点付近で,溶質同士の2量体が形成されているが,高圧条件下では会合体が消失することが示された. 3.長鎖アルキルアクリルアミドを基本構造とし,スチレン,カルバゾ-ルなどの芳香族発色団を共有結合により固定したLB膜を作製し,その光学的特性を各種分光学的手法を用いて検討した結果,発色団間でエネルギ-移動が起こっていることが確認された。 4.微小バンド電極が配列したマイクロアレイ電極上での電解重合反応に関して検討した結果,ガラスギャップ部をシリル化剤により単分子修飾することにより,基板面に沿った重合が著しく促進され,超薄膜電極上に形成されることが示された.また,膜の導電性が溶存する化学種に大きく依存することから,この電極が新しいタイプの分子素子として機能し得ることが明かとなった.
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