研究分担者 |
末永 智一 東北大学, 工学部, 助教授 (70173797)
大澤 雅俊 東北大学, 工学部, 助教授 (00108466)
佐藤 次雄 東北大学, 工学部, 助教授 (90091694)
遠藤 忠 東北大学, 工学部, 助教授 (30176797)
山田 宗慶 東北大学, 工学部, 教授 (40091764)
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研究概要 |
本研究は,クラスター,超微粒子,その線状集合体,結晶間ないし物質間の境界線,境界面及び表面界面の微視的講造の制御と評価を行うことともに,その工学的応用を探ることを目的としている。本研究で得られた新たな知見を以下に列記する。 1.(Y,Ta)-O層を二重のTa-O層が挟み込むように重なった構造のYTa_7O_<19>に関して,Yの一部をTm^<3+>で置換した固溶体を新たに合成し,蛍光特性と構造の次元性との相関して検討した。その結果457nm付近にピークを持つ青色蛍光体となることを明らかにした。また,Eu^<2+>を置換固溶することにより,4f^<7->4f^65d遷移による発光の消光過程が,構造の次元性と深くかかわることを明らかにした。 2.セラミックスの焼結性は,原料粉末の微細構造に大きく依存することから,非結晶のセリア固溶ジルコニアゲルを種々の条件下で結晶化及び乾燥させ,これにより,超臨界アルコールを用いて,非結晶ジルコニアの結晶化および乾燥を行うと,隣接粒子間の水素結合に基づく硬い凝集の生成を抑制することができ,焼結性および機械的性質を著しく改善できることから,熱的に不安定なバイオセラミックスの強化材としても利用可能となることを示した。 3.脱硫解媒であるCoO-MoO_3-Al_2O_3中のCoとMoの相互作用も促用させるため,乾燥焼結の前処理の影響について検討したところ,溶液のpHが高いほど,また,溶液中にニトリロ三酢酸のような特殊なキレート剤を共存させることにより,相互作用が促用されることが明らかになった。
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