研究分担者 |
末永 智一 東北大学, 工学部, 助教授 (70173797)
大澤 雅俊 東北大学, 工学部, 助教授 (00108466)
佐藤 次雄 東北大学, 工学部, 助教授 (90091694)
遠藤 忠 東北大学, 工学部, 教授 (30176797)
山田 宗慶 東北大学, 工学部, 教授 (40091764)
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研究概要 |
本研究では,クラスター,超微粒子,その線状集合体,結晶間ないし物質間の境界線,境界面及び表面・界面の微視的構造の制御と評価を行うとともに,その工学的応用を探ることを目的としている.本研究で得られた新たな知見を以下に列記する. 1.in situ Raman分光法,in situ XRD分光法により,各種化学反応に伴う固液,気液界面の構造変化を系統的に追跡した.その結果,炭素材料ではリチウムの可逆なインターカレーション/デインターカレーションを反映したステージ構造やスタッキング変化を起こすことが示され,Co/Mo酸化物表面でのCoとMoの相互作用と触媒活性の相関に関しても明らかにした.また,金属表面への電析過程を原子レベルで評価することに成功し,金属-液体界面の赤外吸収を計測する新しい手法を提案した. 2.溶液内分子集合体の次元機能を探るため,分光学的手法を用いて有機分子,無機分子および炭素材料の機能探索を行った.金属錯体の光照射で生成する無機ラジカルは,極性溶液中では電子移動反応が優先することを示した.また,分子集合体であるミセルの分配特性に関して検討し,溶液内白金の高感度計測法を開発した.さらに,超臨界流体中でのクラスター形成に関しても検討した. 3.固相反応法,スプレーパイロリシス法,共沈法により合成した層状酸化物の光学特性,機械特性に関して検討したところ,希土類金属付活物はとく高輝度発光材料と成り得ること,セリア固溶ジルコニアは高い曲げ強度を有することを示した. 4.固体表面上に作製した脂質2分子膜,単分子膜の特性を電気化学的・分光学的に検討し,膜の構造および膜内電子移動,エネルギー移動過程を明らかにした.また,マイクロ電極を用いることにより,膜局所領域の情報を把握することに成功した.
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