研究課題/領域番号 |
03404013
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
鈴木 直義 帯広畜産大学, 原虫免疫研究所, 教授 (10003071)
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研究分担者 |
小俣 吉孝 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (10132987)
佐藤 基佳 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授 (50003140)
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫免疫研究所, 教授 (80159582)
斎藤 篤志 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10002263)
広瀬 恒夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (60003076)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1994
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キーワード | トキソプラズマ / TLA / NK細胞 / 免疫賦活物質 / 免疫調整物質 / LAK細胞 / LYMPHOKINES / CYTOKINES |
研究概要 |
トキソプラズマ(Toxoplasma gondii,TpRH strain)原虫成分の水溶解成分(TLA)の一部は強い非特異的免疫賦活作用を有することは既に世界で認知されている。まず、マウスにTLAを筋肉内に投与すると生体内T-およびB-リンパ球の増数およびNatural Killer(NK)細胞の増数が認められた。また、大型単核細胞数の増数が観察されたので、その起源を検討した。TLA感作マウス脾臓内単核細胞をTLAあるいはIL-2存在下で6日間連続培養し、NK細胞非感受性標的細胞(P-815腫瘍細胞)とNK細胞感受性標的細胞(YAC-1腫瘍細胞)の細胞障害性試験を試みた。その結果、TLA添加培養では培養後5-6日までP-815細胞およびYAC-1細胞障害性が共に経日的に増加した。IL-2添加培養ではP-815細胞を障害するが、YAC-1細胞を障害しなかった。また、細胞膜表面抗原ではThy-1(+)あるいはAsialoGM1(+)の大型キラー細胞、いわゆるLymphokine Activated Killer(LAK)細胞の誘導であることが判明した。自家発癌ラッテおよびマウスにTLAを投与すると明かに腫瘍内に大型LAKキラー細胞が強く誘導され、腫瘍増殖は抑制されていた。このLAK細胞誘導の作用機序を検討するとTLA感作リンパ球のみでは誘導されなく感作マクロファージの混在が必須であり、とくに両細胞の接触時に最も強く誘導されるこが実験的に証明された。さらに本研究では、応用拡大利用の基礎的検討として放牧牛に認められる牛ピロプラズマ病に対する非特異的免疫賦活効果について一部研究を行った。放牧前にTLAを2回あるいは3回筋肉内に投与した牛と無TLA投与牛を同時に放牧し、一定期間毎に赤血球内ピロプラズマ感染率と一般臨床症状を検査した。無TLA投与対象牛では、放牧後4週以後パラジテミアが増加し元気食欲が減弱し発育は減退した。一方、TLA投与牛ではパラジテミアの出現は有意に低く、かつ遅延し、非感染牛と同様に発育は良好であった。少なくとも、TLAは強い非特異的免疫賦活作用を動物体内に与えることが明かになったので、諸種キラー細胞誘導に伴う免疫賦活細胞物質の分離精製を試みた。TLAモノクローナル抗体の作出から、LAK細胞誘導の最も強いTLAmAb-H6Eをみつけた。TLAmAb-H6Eは一部のTLA成分と反応し、極めて特異性の高い物質であることが判明したが、未だ全ての構造式を決定するまでには至っていない。
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