細胞間接着装置の構造と機能に関する分子解剤反的研究

1993 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 03404015
• 研究機関: 岡崎国立共同研究機構
• 研究代表者: 月田 承一郎 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 教授 (50155347)
• 研究分担者: 永渕 昭良 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80218023) ; 月田 早智子 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00188517) ; 米村 重信 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (60192811)
• キーワード: 細胞間接着 / アドヘレンス ジャンクション / ラディキシン / 裏打ち蛋白質 / 接着装置 / チロシリン酸化 / チロシンキナーゼ / モノクローナル〓〓

研究概要

昨年度の成果を踏まえ、以下の研究計画を実行した。
【単離AJの構造の急速凍結ディープエッチングレプリカ法による解析】
この解析により、AJの裏打ち構造を綱分解能で3次元的に解析することができた。
【単離AJの裏打ち蛋白質の特異抗体の作製と、免疫電顕法による解析】
radixin、tenuin、220kD protein、CAP12など、我々が単離AJを用いて初めて同定した裏打ち蛋白室の分布を徳安法により検討することができ、多くの新しい知見を得た。
【単離AJの各構成蛋白質のcDNAクローニング】
昨年得たラディキシンとCAP102をコードするcDNAを用いて発現実験を行い、これらの分子の機能を探った。また、昨年同定した220kD蛋白質をコードするcDNAのクローニングに成功し、ZO-1と呼ばれる蛋白質との関係を明らかにした。
【単離AJからの情報伝達を司る蛋白質の同定と、その機能の解析】
AJに濃縮することが示されたsrcファミリーに属するチロシンキナーゼと結合する膜内蛋白質の同定を試みたが、まだ成功していない。

研究成果

• [文献書誌] Tsukita,Sa.: "ERM family members as molecular linkers between the cell surface glycoprotein CD44 and actin filaments." J.Cell.Biol.in press. (1994)
• [文献書誌] Takeuchi,K.: "Perturbation of cell adhesion and microvilli formation by antisense oligonucletides to ERM family members." J.Cell Biol.in press. (1994)
• [文献書誌] Furuse,M.: "Occludin:A novel integral membrane protein localizing at tight junctions." J.Cell.Biol.123. 1777-1778 (1993)
• [文献書誌] Tsukita,S.: "Submembranous junctional plaque proteins include potential tumor suppressor molecules." J.Cell Biol.123. 1049-1053 (1993)
• [文献書誌] Hashimoto,T.: "Desmoyokin,a 680kDa keratinocyte plasma membrane-associated protein,is homologous to the protein ecoded by AHNAK." J.Cell Sci.105. 275-286 (1993)
• [文献書誌] Tsukita,S.: "The 220kD protein colocalizing with cadherins in non-epithelial cells is identical to ZO-1." J.Cell Biol.121. 491-502 (1993)