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1992 年度 実績報告書

骨形成因子の合成とその臨床応用のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03404045
研究機関大阪大学

研究代表者

高岡 邦夫  大阪大学, 医学部, 助教授 (30112048)

研究分担者 吉川 秀樹  大阪大学, 医学部, 助手 (60191558)
小野 啓郎  大阪大学, 医学部, 教授 (70028330)
キーワード骨形成因子 / 合成ポリマー / 人工骨
研究概要

1)遺伝子組み換えによる骨形成因子の合成
単離した骨形成因子のC-DNAを動物細胞用、発現ベクターに組み込み、CHOの細胞に移入し発現を行った。骨形成因子を組み込んだCHO細胞は培養液中に骨形成因子を分泌しており、培養上清から分離したタンパク成分を担体(コラーゲン)と共にマウス筋肉内に埋植すると再現性よく異所性骨形成が得られた。すなわち分離したC-DNAによって骨形成因子の生合成が可能であることが確認できた。またC-DNAの塩基配列を決定した。成熟タンパクとしての骨形成因子は116アミノ酸残基からなっていることが明らかになった。
2)霊長類における骨形成因子の作用
従来、骨形成因子に霊長類では作用が極端に弱いとする報告が多く、臨床応用への疑問が提起されていた。我々はこの問題の解決のために、遺伝子組み換えによって生合成されたヒト型骨形成因子をサルに作用させることによって実験的研究を行った。実験目的は2つとした。すなわち骨形成因子をサルに作用させて骨形成がおこるか否かという点と、その骨形成に要する週間はどれくらいかという点であり、それぞれについてマウスと比較した。その結果、霊長類は骨形成をinvivoで起こすためには、マウスの約10倍の濃度が必要であること、しかし骨形成が完成されるまでに要する時間は、6時間以内であり、マウスに比して特に長時間を要することはないことが明らかとなった。すなわちリコンビナント骨形成因子は臨床応用が有望であることが確認できた。
3)その他
マウスのモデルでの骨折治療過程での骨形成因子の遺伝子発現の時期と、部位の同定を行い、骨折治癒での骨形成因子の生理的役割が推則された。

  • 研究成果

    (8件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (8件)

  • [文献書誌] Masuhara,K., Yoshikawa,H. Suzuki,S.,Tsuda,T.,Takaoka,K.,Ono,K.: "Development of a monoclonal antibody specific for human bone elkaline phosphatase." Bone and Mineral. 17. 182-186 (1992)

  • [文献書誌] Miyamoto,S.,Takaoka,K.Okada,T.,Yoshikawa,H.,Hashimoto,J.,Suzuki,S.,Ono,K.: "Evaluation of polylactec aced homopolymers as carriers for bone morhogenetic protein." Evaluation of ploylactec aced homopolymers as carriers for bone morphogenetic protein.278. 274-285 (1992)

  • [文献書誌] Miyamoto,S.,Takaoka,K.Yonenobu,K.,Ono,K.: "Ossification of the ligamentum flavum induced by bone morphogenetic protein.An experimental study in mice." J.Bone Joint Surg(Br).74-B. 279-283 (1993)

  • [文献書誌] Yabu,M.,Takaoka,K.,Hashimoto,J.,Fujita,H.,: "Immunohistochemical,autoradiographic and electron microscopic studies on the transformation of fibroblasts into chondrocytes in the mouse subfascia induced bybone morphogenetic protien." Histochemesty. 97. 463-468 (1992)

  • [文献書誌] Miyamoto,S.,Takaoka,K.,Ono,K.: "Bone induction in monkeys by bone morphogetic protein." J.Bone Joent Surg(Br).75-B. 107-110 (1993)

  • [文献書誌] Suzuki,S.,Koga,M.,Takaoka,K.,Ono,K.Sato,B.: "Effects of retinoic aced on steroed and vitamin D3 receptors in cultured mouse osteosarcoma cells." Bone. 14. 7-12 (1993)

  • [文献書誌] 高岡 邦夫: "生体材料" 日本バイオマテリアル学会, 11 (1992)

  • [文献書誌] 高岡 邦夫: "Modern Medicine" 朝日新聞社, 3 (1992)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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