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1993 年度 実績報告書

ラット可移植性褐色細胞腫によるCa拮抗剤、ATPの降圧作用の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03404049
研究機関東京大学

研究代表者

本間 之夫  東京大学, 医学部(病), 講師 (40165626)

研究分担者 西古 靖  東京共済病院, 医員
東原 英二  東京大学, 医学部(病), 助教授 (00092312)
キーワードラット褐色細胞腫 / カテコラミン / プラゾシン / ニフェジピン / 高血圧性変化
研究概要

平成4年度に行ったラット褐色細胞腫モデルにおける降圧剤投与実験の結果を踏まえ、摘出臓器について組織学的検討を行った。体重300gのNew England Deaconness Hospitalラットを用いて次の4群を作った。第1群:対照群5頭。第2群:接種群(未治療群)5頭。第3群:接種群(プラゾシン投与群)5頭。第4群:接種群(ニフェジピン投与群)5頭。第2〜4群の接種群にはラット褐色細胞腫細胞(PC-12)を接種し、第3、4群には接種4週目に降圧剤投与を開始した。接種8週目に全ラットを屠殺し、腫瘍(褐色細胞腫)および心、腎を摘出した。腫瘍については、重量は10〜20gで接種群間に差異はなかった。組織内カテコラミン濃度は、第2群に比べ第3、4群で低い傾向がみられたが、クロム親和性反応は全て陰性だった。光顕像では腫瘍細胞は不均一にまばらに配列し、広範囲に変性、壊死が認められた。電顕標本として不適当と思われたが作成したところ、細胞内カテコラミン顆粒が僅かに認められた。その数や大きさについては各群間で差異は認められなかった。また、血圧上昇が第2群に比べ第3、4群で有意に抑制されたことから、心、腎における高血圧性変化について検討を行った。心については、対照群と比較し接種群で重量の増大と左室、心室中核の肥大が認められ、光顕像では間質の繊維化が認められたが接種群間での明らかな違いはなかった。腎については、各群間での重量の差はなく、光顕像では接種群で細動脈の肥厚がみられたが接種群間での違いは認められなかった。ラット褐色細胞腫モデルにおいてプラゾシン、ニフェジピンは降圧効果を有するが、カテコラミン代謝には影響を与えず、心、腎における高血圧性変化に対する明らかな抑止効果もみられなかった。

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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