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1992 年度 実績報告書

分泌型IgAの免疫学的・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03404052
研究機関日本大学

研究代表者

茂呂 周  日本大学, 歯学部, 教授 (50059531)

研究分担者 草間 薫  日本大学, 歯学部, 講師 (20130479)
岩瀬 孝志  日本大学, 歯学部, 講師 (80125046)
キーワード分泌型IgA / Secretory Component / Joining chain / Interleukin-6 / Tumor Necrosis Factor / Polymerasa Chain Reaction / Northern blot / β-galactosyltransferase
研究概要

本年度の研究実施計画の第1は胎児組織におけるSecretory Component(SC)、Joining chain(J鎖)およびIgAの局在を分子生物学的にPolymerase chain reaction(PCR)法を用いて検索することであり、既に本計画は終了した。その結果、SCおよびIgAの発生時期は免疫組織的に検索した成績とほぼ同時期であったが、J鎖mRNAの発現が胎生6週目に胎生期の主な造血臓器である肝に認められ、しかもIgMmRNAの発現に先行していることが分かった。このことはJ鎖が免疫グロブリンのポリマー化と関連性がないということを示唆するものと考えられた。また、J鎖が胎生早期に発現し、系統発生学的に最も早期に高等動物に発生するIgMより早期に出現するという事実から免疫グロブリンの産生を行なわない下等動物にも存在する可能性があり、以後、原生動物であるアメーバからヤツメウナギに到る種々の動物におけるJ鎖mRNAの発現を系統発生学的にPCR法を用いて検索する予定である。
本年度実施計画の第2は分子生物学的手法を用いてSC抗体およびgalactosyltransferase(GT)抗体を作製することである。SC抗体についてはGTとDNA配列上相同性の少ない部分(668bp)を制限酵素Pstlを用いて切り出し、発現べクターに組み込み、E.coliに導入し、cro-β-galactosidaseとの融合蛋白を発現させた。この融合蛋白でウサギを免疫し、抗体を得た。その結果、Western blot法でfree SC、分泌型IgAとは反応するがGTとは反応しないこと、免疫組織学的に唾液腺や腸管の腺房細胞・導管に陽性反応が認められた。一方、GT抗体についても同様の方法を用いてウサギに抗体を作製したが、現在のところ抗体価が上昇せず、他の方法を用いて抗体価の高い抗体の作製を検討している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Itaru MORO: "Ontogeny of the SecretoryIga System in Humans" Adv.Exp.Med.Biol.310. 51-57 (1991)

  • [文献書誌] M.TSUCHIYA: "Frontiers of Mucosal Immunology Vol.1" ELSEVIER SCIENCE PUBLISHERS B.V., 903 (1991)

  • [文献書誌] M.TSUCHIYA: "Frontiers of Mucosal Immunology Vol.2" ELSEVIER SCIENCE PUBLISHERS B.V., 660 (1991)

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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