研究課題/領域番号 |
03404060
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児・社会系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
高田 健治 大阪大学, 歯学部, 助教授 (50127247)
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研究分担者 |
北井 則行 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
保田 好隆 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
平木 建史 大阪大学, 歯学部, 助手 (30238349)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 平衡調節機能 / 不正咬合 / 総義歯 / 歯根膜感覚 |
研究概要 |
本研究は、臼歯部の咬合接触関係が著しく不良な者と良好な咬合を有する者について、身体平衡調節機能を比較することを目的としたが、個体間で平衡調節機能を比較することは、関与する因子が多いために困難であることから、同一個体内で、咬合あるいは歯根膜感覚を変化させた時の平衡調節機能を検討した。すなわち、義歯装着患者について、義歯装着の有無で平衡調節機能が変化するかどうか、ならびに、正常咬合者で、セパレーティングエラスティックによって歯根膜感覚を変化させ、その前後で平衡調節機能が変化するかどうかを検討した。 ダイナミック平衡機能測定装置(ニューロコム・インターナショナル社製)を用いて動的な平衡調節機能の定量的な測定を行った。感覚協調機能テストとして、(1)開眼、前景固定、起立台固定(2)閉眼、前景固定、起立台固定(3)開眼、前景傾斜移動、起立台固定(4)開眼、前景固定、起立台傾斜移動(5)閉眼前景固定、起立台傾斜移動(6)開眼、前景傾斜移動、起立台傾斜移動の6条件で行い、動作調節機能テストとして、(1)後方への水平移動[小](2)後方への水平移動[中](3)後方への水平移動[大](4)前方への水平移動[小](5)前方への水平移動[中](6)前方への水平移動[大]の6条件で行った。義歯装着者について、義歯装着時では、義歯非装着時と比較して、感覚協調機能テストの測定値が向上したが、動作協調機能テストの測定値は変化しなかった。すなわち、咬合支持部を失った無歯顎者において咬合関係を回復することは、平衡調節機能の一つである感覚協調機能の保全、回復に有効であることが示唆された。また、正常咬合者について、セパレーティングエラスティック装着前後で、上記のいずれの平衡調節機能も変化がなく、歯根膜感覚を変化させても、平衡調節機能は変化しないことが示唆された。
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