研究課題/領域番号 |
03405001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 昭一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
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研究分担者 |
佐藤 信之 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10178759)
〓 鐘石 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20165525)
横尾 邦義 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60005428)
嘩道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
水野 皓司 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30005326)
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キーワード | ペニオトロン / ジャイロトロン / 自由電子レ-ザ / マイクロ波管 / プラズマ加熱 |
研究概要 |
ミリ波帯サイクロトロン高調波ペニオトロンの動作実験を目的として、本年度は、次の4項目の実施計画に基づき研究を行った。 1.サイクロトロン高調波管の設計、試作 2.試作共振器及び出力回路の特性試験 3.電子銃の設計、試作と電子ビ-ム特性の測定 4.電子銃特性試験用排気系の整備 上記項目に関し、現在までに行った研究実績を以下に略述する。 1.サイクロトロン2倍高調波管の設計、試作と3倍波高調波管の設計を行った。2倍高調波管の動作実験の結果、最大動作効率42%を得た。この値は現在のサイクロトロン高調波高速波管での常識を覆す値であり、高調波ペニオトロン動作の高効率性を実証した。また、電子ビ-ム特性の改善により、さらに高効率動作が可能なことを示した。3倍波高調波管の設計では、理想的電子ビ-ムに対する最大動作効率として74%が得られ、2倍波管と同等な高効率が可能と思われる。 2.2倍高調波管用共振器を試作し、実験に供した。さらに高調波実験管用の出力回路として、多分岐同軸回路を考案し、そのモデル実験を行った結果、この出力回路の有用性を実証した。 3.ミリ波帯実験管用の電子銃の設計、試作と電子ビ-ムの特性試験を行った。ビ-ム電流とコレクタ-面での発光測定から、ミリ波帯の実験に必要な電流2Aの軸中心回転電子ビ-ムの得られることを確認した。現在まだ、電極管の放電のため、設計電圧30KVは得られていないが、電極構造の改良により、設計値は達成できると思われる。 4.電子銃特性試験用に、イオンポンプ、タ-ボ分子ポンプ複合超高真空排気系を構成し、電子ビ-ム特性試験に供した。今後この排気系を一部改装しミリ波帯実験管の実験に利用する予定である。
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