研究課題/領域番号 |
03405001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小野 昭一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (00005232)
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研究分担者 |
佐藤 信之 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (10178759)
ぺい 鐘石 東北大学, 電気通信研究所, 助手 (20165525)
横尾 邦義 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60005428)
曄道 恭 京都大学, 理学部, 助教授 (50025384)
水野 皓司 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30005326)
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キーワード | ペニオトロン / ジャイロトロン / 自由電子レーザ / マイクロ波管 / プラズマ加熱 |
研究概要 |
ミリ波帯サイクロトロン高調波ペニオトロンの動作実験を目的として、本年度は、次の3頁目の実施計画に基づき研究を行った。 1.ミリ波帯実験系の構成 2.ミリ波帯実験管の動作実験と実験結果の検討 3.余剰電子ビームエネルギーの回収実験 上記項目に関し、現在までに行った研究実績を以下に略述する。 1.ミリ波帯電磁波をサイクロトロン高調波で発生するためには、磁場テーパを採用する必要があり、この磁場をシュミレーションに基づき構成し、実測により確認した。次項の動作実験に用いる30GHz、100GHzモード変換器を設計、試作した。 2.昨年度のサイクロトロン2倍高調波での高効率発生の成功に基づき3倍高調波(30GHz),10倍高調波(10GHz)発生用の2本の実験管の設計、試作を行い、実験に供した。3倍波管では、設計通りサイクロトロン3倍波によるペニオトロン動作、4倍波によるジャイロトロン動作を確認した。一方、5倍波による発振も観測され、これはビームと共振器との軸ずれによるものである。3倍波の動作効率はまだ%台であるが、これは、ビームの分散および組立て精度によるもので、今後電子銃の改良により、大幅な改善が期待できる。10倍波管では、100GHzの発生に成功した。サイクロトロン10倍波と云う高次動作、常伝導マグネットでの100GHz帯電磁波の発生はいずれも世界で初めてと思われ、本研究研画の中枢は達成された。 3.サイクロトロン2倍、3倍波管での余剰電子ビームエネルギーの回収実験を行い、電子ビームの回転エネルギー広がり効率低下の原因であることを確認した。これは、高次動作で特に重要であり、高次動作で高効率を達成するためには、高性能電子銃の開発が必要である。
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