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1991 年度 実績報告書

幕末明治期における明清期天主教関係漢籍の流入とその影響に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 03451004
研究機関九州大学

研究代表者

柴田 篤  九州大学, 文学部, 助教授 (00117128)

研究分担者 有馬 卓也  九州大学, 文学部, 助手 (10232068)
竹村 則行  九州大学, 文学部, 助教授 (60117158)
菰口 治  福岡教育大学, 教授 (00004044)
福田 殖  九州大学, 教養部, 教授 (80036970)
町田 三郎  九州大学, 文学部, 教授 (20005747)
キーワード天主教 / イエズス会 / 羅甸神学校 / 破耶書 / 明清期 / 幕末明治期 / 漢学者 / キリスト教
研究概要

1、明清期天主教関係漢籍の移入状況を見るために、大浦天主堂附属羅甸神学校旧蔵書について調査を行なった。現在、長崎県立図書館、九州大学附属図書館、福岡サンスルピス大神学院に所蔵されている天主教漢籍を調査、検討したところ、清末に中国、特に上海で出版された漢籍が数多く移入されていたことがわかった。カトリック長崎大司教館所蔵のものについては、現在未整理で、確認されていないが、明治初期に、中国、恐らく上海より、パリミッション会の宣教師の手によって、長崎にまとめて運ばれたと考えられる。個々の書物の内容については、現在整理検討中であるが、明清天主教の文書の中でも重要なものが多く含まれているといえる。中国天主教文書の移入は江戸期においても見られたがこのようにまとまった形での収蔵は他に例を見ないといえる。その意味でも、羅甸神学校旧蔵書の全容が明らかになれば、明治初期のカトリック伝道及び神学生教育の性格を考察する上で重要な素材を提供することになると考えられる。未見資料の調査を今後に期待したい。
2、明治初期のカトリック伝道において、キリシタン用語と中国天主教用語との間での選択という問題が存在したが、この問題を考える上でも明清期天主教漢籍の研究が重要であることが判明した。
3、幕末明治期の破耶論者として著名な養〓徹定関係資料の収集調査を行なった。これによって、彼が明清期の天主教関係漢籍及び当時の破邪論書を読み、それらが彼の破耶論の根底にあったことが明らかにされた。この問題について、更に綿密な考察を行なっていくつもりである。
4、幕末明治期の漢学者の西洋文明観について見るために、関係資料を調査収集した。それぞれの学者の西洋文明観の特質について、今後考察を加えていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 柴田 篤: "『天主実義』の成立" 哲学年報. 51. (1992)

  • [文献書誌] 町田 三郎: "東京大学『古典講習科』の人々" 哲学年報. 51. (1992)

  • [文献書誌] 竹村 則行: "袁枚の論詩絶句と頼山陽の論詩絶句" 文学研究. 89. (1992)

  • [文献書誌] 菰口 治: "九州の儒者たちー儒学の不譜を訪ねてー" 海鳥社, 200 (1991)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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