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1991 年度 実績報告書

母親の感情表出スタイルが子供の感情コミュニケ-ション能力に与える影響

研究課題

研究課題/領域番号 03451023
研究機関大阪学院大学

研究代表者

荘厳 舜哉  大阪学院大学, 教養部, 教授 (10121732)

キーワードemotion regulation / Stress / interaction / empathy / motherーinfant dyad / Japanese / American
研究概要

本年度は従来から累積してきている映像解析と、子供に軽いストレスを与えた場合の行動変容観察(情動コントロ-ル能力の発達)の作業を行なった。解析は2歳(2組の母子が一緒に観察室で過ごし、片方の母親が約3分間部屋を留守にする)と、2歳半(1セッション3分の観察で、母親は順番に退室し、子供達だけが観察室に残された後、再び母親が順に部屋に帰ってくる)の観察記録を同時平行で行ない、2歳齢観察の約半数、2歳半齢の約20%程度が終了した。
デ-タについては未だ統計処理をおこなっていないが、主要な点を列挙してみると、2歳時点で母親と一緒に残った子供は、その約半数が母親不在の子供と相互作用をとろうと試みる。一方、母親不在の子供の活動量は激減し、自分のテリトリ-内で行動する傾向がある。共感性は女児よりも男児に豊かに出現する傾向があるなどの新しい事実が明らかになった。2歳半のデ-タからは、いずれか片方でも母親が残っていると、子供同士の相互作用が少なく、時に残った方は一人遊びが中心となる。ところが子供たちだけが残される場面では言語的コミュニケ-ションが豊富となり、玩貝を介した相互作用なども見出されるが、片方の母親が合流するといったん成立した関係が崩壊すること、2歳齢に比較すると急速に母親不在のストレスに耐えられる子供が増加することなどがあげられる。一方、5歳の観察は日米比較の目的でデラウエア大学のイザ-ドと同じ観察手続きを用いているが、日本の子供は自分の遊んでいる玩貝が実験者によって片づけられても、これに対する抵抗や情動的混乱が発生しにくく、与えられた事態に対する適応力が豊かなこと、母親の指示に従って素直におかたづけができるなど、emotion regulation能力の発達が豊かなこと、逆に未知の人物に対してはShyなことなど、文化の違いによる行動の差が認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shunua Sagun,Shinji Imakawa,Makoto Masatani,Nobyuoshi Takeuch & Katsuhiko,Kubo: "Age chanaes in socio-emotional behavior during the strange situation as a function of mother's styles of emotion expression" Journal of Ethology.

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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