研究課題/領域番号 |
03451078
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研究機関 | 専修大学 |
研究代表者 |
加藤 幸三郎 専修大学, 経済学部, 教授 (90083477)
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研究分担者 |
川村 晃正 専修大学, 商学部, 助教授 (40177738)
泉 武夫 専修大学, 経済学部, 教授 (30083520)
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キーワード | 新合繊 / 新々紡 / 巨大紡 / 太糸 / コーマー糸 / 合繊糸 / ハイテク |
研究概要 |
1)綿糸紡績業については、a)新々紡の系譜をひく都築紡績出雲工場の実態をみ、タオル用原糸たる太糸生産につき、有望な生産計画をもっていたのに対し、b)巨大紡を代表する東洋紡忠岡工場の実態は、和歌山ニット工業を背景としつつも、高級糸=コーマー糸でありながら厳しい実況にあり、近時の待機(あるいは工場閉鎖)の事実に注目したい。2)福井・小松に代表される北陸産地は、「新合繊」に極めて強い自信をもっており、合繊9社の雄、東レ三島工場の態様も安定的といえよう。留意すべき点は、1)現在の日本の高度なハイテク技術に支えられており、2)しかも合繊9社の自律的ともいうべき出荷調整によって、巧みに合繊糸の生産過剰=値崩れを未然に防ぎえており、Asia Niesからの追い上げをも防ぎえている現実である。3)問題の「合繊糸」の製造工程は、二百度を超す、しかも密閉された建屋の中で高湿の下という労働条件であり、ハイテク化に加え、合理的な生産方法が維持されていることが、東レ三島工場の調査から理解することが可能となった。
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