研究課題/領域番号 |
03451094
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
大野 静枝 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70060605)
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研究分担者 |
加藤 翠 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70060598)
志賀 英 日本女子大学, 家政学部, 教授 (50060588)
小口 登 日本女子大学, 家政学部, 教授 (70122984)
江沢 郁子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10060641)
宮村 光重 日本女子大学, 家政学部, 教授 (60060597)
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キーワード | 農家生活構造 / 農家生計費 / 農家生活意識 / 農家生活史 / 農家生活水準 |
研究概要 |
1.日本女子大学農家生活研究所が、昭和30年代から40年代前半にかけて実施した調査結果との比較をねらいとして、当時と同一の地区(宮城県古川市新田および岡山市中畦南)を対象に農家の生活実態調査を進めてきた。この間30余年の隔たりがあるが、大半の農家が存続しており、また調査手法としてなるべく比較的研究に耐える調査項目の設定に努めたことにより、同一農家における変化の諸局面が明らかになりつつある。食生活、衣生活、住生活、児童、家庭経営等の専門領域の区分し、現在それぞれの分担者が独自に分析を行っている。これらを討論の場で総合化し、戦後昭和史における一定の農家生活構造論としてまとめていくのが今後の課題である。さらにこれと並行して、農家自体が戦後40余年の生活の変化をどう評価しているのかを明らかにするため、主として農家生活意識に主眼をおいた調査も実施している。これは上記2地域に限らず、全国各地を対象としているが、現在は調査票配布段階にある。むろん今後、併せてまとめていく計画である。 2.長期的統計的研究については、農家生計費や農民栄養摂取状態にする統計資料を中心に、主として数量的変化の把握と農家生活を構成してきた多様な品目の変遷(出現や消滅を含めて)の整理を進めている。これに基づき、昭和史における農家生活水準向上についての客観的評価も、1.の調査と連関させ行っていく。 3.昭和戦後前期については、文献研究を中心に、昭和恐慌期と戦時下を2つの焦点として、階層間格差と地域的差異の実態をふまえたいくつかの具体的な農家生活像を描くべく資料収集・整理の段階にある。この成果をさらに、各専門領域別にどのような論点整理を通じ、また戦後の実態をあわせどのように総括するかは、今後の課題である。
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