研究課題/領域番号 |
03451100
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
科学教育
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
市川 伸一 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (70134335)
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研究分担者 |
坂元 昂 大学入試センター, 教授 (00016338)
松田 稔樹 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60173845)
牟田 博光 東京工業大学, 工学部, 教授 (70090925)
繁桝 算男 東京工業大学, 工学部, 教授 (90091701)
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研究期間 (年度) |
1991 – 1993
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キーワード | 発明工夫 / 創造性育成 / 因子分析 / 重回帰分析 |
研究概要 |
本研究の目的は子供の発明工夫を促進するために有効な、発明クラブでの指導方法を明らかにすることである。発明クラブ指導者を対象に予備調査を実して、「発想指導に関わる指導」、「考案設計、製作の計画、材料に関わる指導」、「製作、改良等に関わる指導」、「事後反省、発展、その他に関わる指導」についての70項目からなる質問項目を作成した。本調査では、それぞれの項目につき、全国40箇所、112人の発明クラブ指導者に、有効性の認知(どれくらい有効な指導方法だと思うか)と実践度(実際にどれくらい行っているか)を7段階で評価してもらった。得られたデータを、全国学生児童発明工夫展にその発明クラブから受賞者がでているかどうかで受賞群と非受賞群にわけ比較検討した。 明因子分析を行った結果、有効性の認知から「工作技能」「自主性重視」「比較分析」「材料選択」「発想支援」「刺戟」の6因子、実践度から「製作援助」「観察力育成」「工作体験」「準備」の4因子を抽出した。斜交プロマックス解の因子間相関を両群で比較すると、非受賞群では各因子間の相関が高く1因子性が高かった。また因子得点を両群で比較し、有効性と実践度の関係を重回帰分析により検討した。その結果、受賞群では「工作体験」の実践をより多く行い、指導の実践度はその有効性評価からよく説明されていた。特に「工作技能」の有効性を認めるために「観察力育成」の指導を行わず、「自主性重視」の有効性を認めるために「準備」の指導を行わない、という傾向がみられた。子どもの自主性を大切にし、工作体験をより多く取り入れた発明クラブでの指導は子どもの発明工夫を促進する効果的な指導といえるだろう。
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