昭和56年に発足した放送大学では、その試行期間を含めて、放送という映像音響メディアを有効に利用するために、価値の高い映像音響資料を大量に番組に使用している。そして、大学共同利用機関である放送教育開発センターには、これら放送大学組等に使用された約10万点の映像資料がすべて保存され、本申請者の手でデータベース化の作業が進行している。 本研究は、高等教育のためのマルチメディア教材開発支援システムを構築することを目的とした。高等教育におけるマルチメデイア教材開発支援のための基礎データを得るために、 (1)放送大学の授業番組で使用された写真、スライド、グラフィックス等の映像資料を専門分野別、使用形態別に分類、整理した。 (2)完成教材を場面のショットごとにわけ、画面やナレーションに出現するキーワードを抽出、分析し、ショット間を関係づけ、教材の構造を表現する方法を考案した。これにより、既に完成している教材や素材を活用してマルチメデイアに再構成する手法を開発する目途が得られた。 (3)データベースの書誌情報をキーとして画像を選択、編集し、電子出版マスターの制作を行う、「電子出版支援システム」を開発した。 (4)「電子出版支援システム」を利用し、3種の画像ディスクを制作した。
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