研究課題/領域番号 |
03452001
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
稲垣 忠彦 東京大学, 教育学部, 教授 (00012550)
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研究分担者 |
佐藤 学 東京大学, 教育学部, 助教授 (70135424)
近藤 邦夫 東京大学, 教育学部, 助教授 (40095790)
佐伯 胖 東京大学, 教育学部, 教授 (60084448)
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キーワード | 授業研究 / 教師教育 / 授業の臨床研究 / 教職の専門性 / 教師の実践的知識 / 教師ー生徒関係 / 現職教育 / 事例研究 |
研究概要 |
本年度は、以下の3課題を柱として、研究を進めた。その第1は、附属中・高等学校の数学と理科を中心とする教師たちの授業事例(4事例)を臨床的に研究することにより,(1)教師の認知と思考の診断と解明(佐伯)、(2)教師と生徒関係の診断(近藤)、(3)教師の授業構成の診断(稲垣)、(4)教師教育における事例研究の方法の開発(佐藤)を行った。これらの臨床研究においては、ビデオ・カメラによる授業の記録と教師に対するインタビュ-調査の記録資料を活用し、多角的谷視点を総合した分析と評価を試みている。 第2は、上記の第1の課題の研究をふまえて、「教師の知識基礎を開発するためのワ-クショップ」の準備として、教師の知識基礎の問題領域の整理と関連資料の整理を行ったことである。個別教科の内容知識,カリキュラム領域の知識、認知と思考の知識、人間関係に関する心理学的知識、および、教授学的知識の諸領域の問題が抽出されている。 第3の研究は、教師の専門的知識の表現形態の一つとして、上記の協力教師が実習指導生に対して実施した「指導と助言(mentoring)」追程に関する調査研究を行った。この研究は、熟練した教師が、教師の専門的知識の骨格をなす「授業」と「学習」の概念を、どのように、初任者に伝承しているかを明らかにする研究であり、さらには、熱練教師か授業の診断を批評のスタイルをどう表現しているかの研究であった。これらの調査結果は、上記の第1の課題、第2の課題とも関連づけながら次年度に向けて継続する予定である。
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