研究分担者 |
高木 泉 東北大学, 理学部, 助教授 (40154744)
斉藤 和之 東北大学, 理学部, 助教授 (60004397)
猪狩 惺 東北大学, 理学部, 教授 (50004289)
加藤 順二 東北大学, 理学部, 教授 (80004290)
小竹 武 東北大学, 理学部, 教授 (30004427)
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研究概要 |
本年度に得られた解析学の主な研究成果は次の通りである。 島倉紀夫は先に紀伊國屋書店から刊行した教科書「楕円型偏微分作用素」に幾つかの内容をつけ加えた英訳の原稿を完成させた。 加藤順二は函数微分方程式を研究し、時間遅れが有限のときかつそのときに限り終局有界な解がつねに同等終局有界であることを示した。 猪狩惺はソボレフの不等式,ニ-レンバ-グの不等式などが混合ノルム空間の上の作用素についての補間定理からも導かれることを示した。 斉藤和之はノイマン環ではない単調完備C^*ー環を研究し,可算鎖条件をみたす互いに同値でない因子環が2つ以上存在することを示した。 高木泉はある半線形楕円型方程式について,正でエネルギ-が最小なノイマン問題の解は平均曲率が最大な境界点で最大になることを示した。 伊藤秀一は解析的ハミルトン力学系を研究し,共鳴度1の平衡点の近傍でバ-コフ標準形に直せることと完全積分可能性との同値を示した。 新井仁之は多変数擬凸領域の上のポテンシァル論を研究し,コンパクト化に関するテイラ-の問題を肯定的に解決した。 堀畑和弘はある種の非線形放物型偏微分方程式を研究し,解がカチョポリ=ゲ-リングの不等式をみたすことを示した。 中澤則之は多変数複素領域のセゲ-核の漸近展開を研究し,展開式の各項の係数を幾つかの異なる方法で具体的に計算した。 立沢一哉はシュレ-ディンガ-型偏微分作用素の固有(直の漸近分布法則を研究し,ポテンシァルが非古典的な幾つかの場合の法則を導した。 藤家雪朗は高階フックス型偏微分方程式に対する初期値問題を研究し初期値が有理型函数のときの解の特異性を明らかにした。 会田茂樹はウィ-ナ-空間の部分多様体を研究し,ある種のコホモロジ-を定義し,2次曲面についてその消滅を示した。
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