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1992 年度 実績報告書

KM_2O-ランジュヴァン方程式論に基づく定常性・因果律の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03452011
研究機関北海道大学

研究代表者

岡部 靖憲  北海道大学, 理学部, 教授 (30028211)

研究分担者 井上 昭彦  北海道大学, 理学部, 講師 (50168431)
新井 朝雄  北海道大学, 理学部, 助教授 (80134807)
中路 貴彦  北海道大学, 理学部, 教授 (30002174)
岸本 晶孝  北海道大学, 理学部, 教授 (00128597)
上見 練太郎  北海道大学, 理学部, 教授 (10000845)
キーワードKM_2O-ランジュヴァン方程式論 / 揺動散逸定理 / 非線形予測問題 / 定常性の検定 / 因果性の検定
研究概要

2種類の不規則な現象を表現する時系列の間に,どちらが原因でどちらが結果であるかといういわゆる因果関係は,時系列の内部構造と密接に関連するので,天下り的にモデルを立て,それに基づいた因果関係を論じても何の説得力をもたない。
多次元弱定常過程の局所理論として、定常解析・因果解析の二つの部分から成り立つKM_2Oランジュバン方程式の理論を展開してきた。
今年度,WienerとMasaniによる非線型予測問題の研究以後、確率論で末解決であった強定常過程の非線型予測問題をアルゴリズムを求めるという実践的に解決したために,データ間の非線型性を取り込んだ非線形な因果解析をおこなえる理論ができ,KM_2O-ランジュバン方程式の理論は三つ目の部分として予測解析をもつことができた。
これは因果解析を徹底させたい応用的研究の要請から,純粋理論的研究である非線型予測問題が解決できたは望外の喜びである。数学の研究は応用畑の研究領域と積極的に接触する必要を感じた。これは自分に対する反省と同時に今後の研究への原動力となる。これこそ本研究の精神的柱である「揺動散逸原理」そのものである。
太陽の黒点とカナダのMackenzie河での山猫(リンクス),太陽の黒点,札幌の年平均気温と札幌の年平均雨量間,マネーサプライと卸物価指数等の経済系列間の因果関係の有無・方向にたいして実験を行った。
今後の計画としてKM_2O-ランジュヴァン方程式論を用いることによって,カオス等の複雑系のダイナミックスを探る研究を行い,「数学は実証科学であること」を示したい。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 岡部 靖憲: "Langevin方程式と因果解析" 数学. 43. 34-58 (1991)

  • [文献書誌] Y.Okabe: "On the exponential decay of the correlation for KMO-Langevin equation" Japanese J.Math.18. 13-24 (1992)

  • [文献書誌] Y.Okabe: "Applications of the theory of KM_2O-Langevin equations to the linear prediction problem for the Multi-dimensional weakly stationary time series" J.Math.Soc.Japan.

  • [文献書誌] Y.Okabe: "Langevin equations and causal analysis" Sugaku Expositions in Amer.Math.Soc.

  • [文献書誌] Y.Okabe: "A new algorithm driven the viwe-point of the fluctuation-dissipation theorem in the theory of KM_2O-Langevin equations" Hokkaido Math.J.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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