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1992 年度 研究成果報告書概要

極微量トラップイオンのレーザー冷却によるSrのアイソトープシフトの精密測定

研究課題

研究課題/領域番号 03452018
研究種目

一般研究(B)

配分区分補助金
研究分野 核・宇宙線・素粒子
研究機関東北大学

研究代表者

藤岡 学  東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 教授 (70016111)

研究分担者 松木 征史  京都大学, 化学研究所, 助教授 (50037941)
佐藤 伊佐務  東北大学, 金属材料研究所, 講師 (20005987)
篠塚 勉  東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助手 (10134066)
研究期間 (年度) 1991 – 1992
キーワードイオントラップ / レーザー冷却 / マイクロ波 / 2重共鳴 / ^<87>Sr^+ / ガス冷却 / アイソトープシフト
研究概要

イオントラップはそれ自体は新しい技術とは言えないが、多数の分野への応用、特に核物理への応用は近年になって発展した。我々はイオントラップの核物理への応用を念頭におき、トラップ及び測定技術の習得・開発を行なって来て、2年前に一応の水準に達したので、更にレーザー冷却を行なうことによってSr核のアイソトープシフトを測定することを思い立った。ところが、(1)高速ビーム・レザー分光法によるアイソトープシフトの測定が、ドイツを中心としたヨーロッパ・グループにより行なわれ、公表されたこと、及び、(2)かつてメーカーにより販売されていた近赤外である1.09μmを発振できる半導体レーザーが製造中止になったこと、ということがあり、研究方針を若干変更し、 ^<87>Sr^+の超徴細構造の精密測定を追求することとし、新しい強力・安定なビームロック型7Wアルゴン・ポンプレーザーを購入することによって、リング色素レーザーの発振が大幅に改善された。加うるに、トラップのレーザー光導入パイプに多重オリフィスをつけ、イオン注入用質分量離器に表面電離型イオン源を導入し効率を〜100倍とし、レーザーからトラップへの光路を改善し、また送磁場をヘルムホルツ・コイルで〜1/3に減少させた等の結果超徴細構造のスペクトルのS/N比が〜10倍向上し、FMをかけることなくシンセサイザーからのマイクロ波をスイープすることが可能となった。これらの結果超徴細構造スペクトルの線巾が1.6kHzまで小さくなり、キャリアー線とその両側に現われるサイドバンドによるピークの区別が明確になり、いわゆる0-0転移の同定が確実になった。更に、Cs標準器によりシンセサイザーの絶対較正を行ない、最終的に ^<87>Sr^+の磁気超徴細構造定数を、A=-1,000,473,673±11Hzという、相対誤差10^<-8>の精密測定に成功した。これは将来の超徴細構造異状の研究の礎石となり、また、周波数副標準にも利用できるものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] M.Wada,H.Sunaoshi,Y.Fukashiro,S.Hayashibe,T.Shinozuka,M.Fujioka,I.Satoh,M.Yagi,S.Matsuki: "An ion trap for nuclear laser spectroscopy at Tohoku ISOL." Nuclear Instruments and Methods for Physics Research.B70. 500-508 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Y.Fukashiro,H.Sunaoshi,S.Hayashibe,T.Shinozuka,M.Fujioka,M.Yagi,I.Satoh,M.Wada,S.Matsuki: "NUCLEAR LASER SPECTROSCOPY USING A LASER-MICROWAVE-DOUBLE-RESONANCE METHOD WITH AN ION TRAP." Hyperfine Interactions. 74. 41-46 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] H.Sunaoshi,M.Furukawa,M.Yamauchi,S.Hayashibe,Y.Fukashiro,T.Shinozuka,M.Fujioka,I.Satoh,M.Wada,S.Matsuki: "A PRECISION MEASUREMENT OF THE HYPERFINE STRUCTURE OF^<87>Sr^+" Hyperfine Interactions. (1993)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 1994-03-24  

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