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1991 年度 実績報告書

アフリカ大陸での広帯域地震観測と地球内部構造の研究

研究課題

研究課題/領域番号 03452055
研究機関東北大学

研究代表者

浜口 博之  東北大学, 理学部, 教授 (20004385)

研究分担者 笠原 稔  北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
西村 太志  東北大学, 理学部, 学振特別研究員 (40222187)
森田 裕一  東北大学, 理学部, 助手 (30220073)
植木 貞人  東北大学, 理学部, 助手 (40004501)
キーワードホットスポット / マントル / 広帯域地震観測 / ザイ-ル / コア / アフリカ大陸 / 地震観測所 / 火山
研究概要

この研究は,ホットスポット火山の多いアフリカ大陸下の深部構造の解明を目的とする.国際学術研究(代表者;浜口博之,課題No.02041008)の一環として,ザイ-ルの首都キンシャサの郊外に設置する目的で1991年9月6日に本邦を出発した.首都キンシャサ郊外のビンザ気象局(BNZ)の地下壕での広帯域地震計(CMGー3型)とパソコンを用いた地震波収録装置の設置作業は予定道り進行し,9月25日に全作業が終了し本観測に入る予定であったが,その2日前の9月23日に首都キンシャサに於て,暴動が発生し,設置作業を続行する事が不可能な状態に陥った.在キンシャサ日本大使の退避勧告に従い,9月26日に代表者と分担者森田裕一は他の日本人在住者と共に日本政府派遣の救援機で帰国した.設置した地震計はその後の調査で無事が確認されたが,地震計の再調整を含む良好なデ-タの取得は今後の課題として残された.この観測器機の設置と並行してGDSNのSmKS波のデ-タを用いてコア最上部のP波速度構造と不均質性について解析を実施した.その結果,次の事項が明かとなった。(イ)コア最上部は熱的に安定な成層状態にある,(ロ)コア最上部200kmでは,P波速度がアフリカを含むA半球で平均場より0.3%速く,太平洋を含むP半球は0.3%遅いという次数1のパタ-ンが認められた.(ハ)断熱温度状態を仮定すると,コア表面の温度は,アフリカ大陸を含むA半球がその反対側のP半球より数10mケルビン高温であること,などが明かとなった.これらの結果はD"層でのマントル・プリュ-ムの成長や,アフリカ大陸に於いてホットスポット火山の密度が高い理由の解釈に重要な手がかりを与えるものである.BNZに設置した地震計のデ-タの回収と再調整は,ザイ-ルの今後の社会情報の推移を見て対処する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tanaka,S.and H.Hamaguchi: "Evidence for degree one heterogeneity at the top of the Earth's core,revealed by SmKS travel times." IUGG,Geophysical Monograph.(1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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