研究概要 |
本研究は平成3年度から4年度の2年間にわたって行われる計画のものであり,本年度はその初年度に当る。今年度は研究の主体となる系留バル-ン磁力計の製作とその飛揚テスト並びに測定予定地(吉岡断層)一帯の地表全磁力値サ-ベイの追加実施を目標として研究を開始した。係留バル-ン磁力計の製作はKKガウス製作所(東京)に依頼し,これに対する指導は大志乃(東京在住)が担当した。バル-ン磁力計の製作は順調に進行して納入され1991年10月22〜23日に鳥取大学農学部所属農場において飛揚テストを行った。その結果,バル-ンはプロトン磁力計のセンサ-部分を持上げる充分な浮力を持つこと,全磁力値のシグナルも安定に受信できることが確認された。ただ残念ながらテスト当日の風がやや強く(約7m/sec),揚程高度は安全のために20m程度に止めた。しかしながらこのテストによって風に対する対策に関する多くの経験を得ることができた。また,これとは別に,吉岡断層に対して全磁力値サ-ベイを実施し,従来得られていた全磁力値の線的分布ではなく面的な分布を知ることができたがこの結果も吉岡断層の全磁力値の二次元的分布を確認するものであった。
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