研究分担者 |
市川 雅史 日本気象協会, 調査部, 副参事
芹沢 重厚 京都大学, 防災研究所, 教務職員
西 勝也 京都大学, 理学部, 助手 (10027237)
中村 重久 京都大学, 防災研究所, 助教授 (60027232)
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研究概要 |
1.陸棚海況変動の3次元構造:前年に引続き,田辺湾において,台風シーズンにドップラー流速計(ADCP)を湾口に海底設置して,2カ月間連続観測を行い,回収に成功したが,内部回路の故障により,記録は取れなかった。湾口部の潮流の実態を明らかにするため,大潮時にADCPの曳航観測を行い,半日間の潮流の3次元分布の変化を観測した。この際にはSTD観測も実施した。前年に観測した2カ月間のADCPの記録を白浜海洋観測塔の連続海象観測および湾沿岸の水位観測とあわせて解析した。水位においては月齢にともなって規則正しく大潮と小潮が交代していながら,流れにおいてはその2倍の周期の変動が卓越していた。 2.陸棚海況変動の季節変化:衛星画像(NOAAおよびランドサット)およびフェリーによる水温モニターによって,黒潮から沿岸にいたる海況変動を追跡し,沿岸異常潮位との対応が季節によりどの様に変化するのかを調べている。そして洪水による河川水の流出が沿岸フロントのみならず,黒潮の流動に警響を及ぼしている可能性を捕らえた。 3.陸棚海況変動の診断モデル解析:田辺湾湾口部におけるSTD観測による密度分布から診断モデルによる流れの場を計算した。ADCP曳航観測でえられた流れの3次元分布と比較検証している。
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