研究課題/領域番号 |
03452097
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
澤岡 昭 東京工業大学, 工業材料研究所, 教授 (40029468)
|
研究分担者 |
田村 英樹 東京工業大学, 工業材料研究所, 助手 (30188437)
|
キーワード | バンパ- / 防護 / 宇宙ステ-ション / 宇宙構造物 / 衝突 / プラズマガン / アルミニウム / 窒化アルミニウム |
研究概要 |
本研究は宇宙ステ-ション等の宇宙構造物を、飛来する微小隕石やデブリスの衝突から護る防護構造に関するものである。最大寸法1mmのモデルを秒速10kmに加速して、防護壁に衝突させるシミュレ-ション実験を行った。モデルの加速はプラズマガンを使用した。このガンは1986年に東工大に設置されて以来、加速効率を高めるための改良を行ってきた。プラズマ源としてアルミニウム箔を使用してきたが、実験チャンバ-内がアルミニウムで汚染されるため、電気回路の誤動作、光学的速度測定のトラブルの原因となっていた。平成3年度においては、まずこの点を改良するために、クイックバルブを使用したガスインジェクタ-を取り付けてヘリウムガスをプラズマソ-スとする方式に変更した。注入するヘリウムの量によって、生成するプラズマの流れの速さ、加速されるモデル小球の速さが変わるので、最適条件を求めるための実験を行った。モデル小球としてはパイレックスガラスを使用した。 次に防護用バンパ-板として、単位面積当たり等しい重量を持つアルミニウムー銅とアルミニウムー窒化アルミニウムの組み合わせについてモデル球の衝突実験を行った。モデルがバンパ-板を貫通しない場合、クレ-タの深さの小さいもの、貫通した場合、貫通孔から吹き出した破片が微細であり、大きな面積に広がっているものが優れた防護板であると定義して、防護性能について比較した。結果としてモデル球の衝突速度が6km/s以下の領域では、前層のアルミニウムと後層の窒化アルミニウムを貼り合わせた2層バンパ-が優れていることが分かった。
|