研究概要 |
平成4年度は、以下の成果を得た。 (1)一部に制振材を貼付した鋼の平板を用いて振動インテンシティの計測精度を検討した。すなわち加振機と平板の間に挿入したインピーダンスヘッドによって計測した加振機からの供給振動パワーと,平板の振動インテンシティの計測結果から求めた加振点を囲む閉曲線と平板を水平に横切る直線を通過する振動パワーを比較し,振動インテンシティの計測が十分な精度を有することを確認した。 (2)各節点においてたわみ,傾きの3自由度を持つ双1次四辺形ミンドリン板要素を用い,制振材を貼付した平板について振動インテンシティを計算する有限要素法のプログラムを作成した。この要素を使用することで振動インテンシティ計算に必要な変数(たわみ,傾き,モーメント,せん断力)を全て求めることができる。上記(1)の実験に使用した平板において計算結果と計測結果を比較し、振動インテンシティの計算と計測が十分な精度を有することを確認した。また貼付された制振材が振動エネルギの流れの状況に与える影響を調べた。 (3)振動インテンシティの計測と同時に平板の振動モードの計測を行った。この振動モードの計測結果と振動インテンシティの計測結果を比較し,平板の振動の節線の動きの方向と振動インテンシティの流れの方向が一致することを確認した。
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