研究課題/領域番号 |
03452139
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
長松 昭男 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016640)
|
研究分担者 |
山口 正勝 東京工業大学, 工学部, 教務職員 (90220277)
梶原 逸朗 東京工業大学, 工学部, 助手 (60224416)
大熊 政明 東京工業大学, 工学部, 助教授 (60160454)
|
キーワード | 振動 / 制御 / 最適設計 / 光サ-ボ / モ-ド解析 |
研究概要 |
光サ-ボ系の高性能化を図るために、構造系と制御系の同時最適化方法の開発を目的とし研究を行った。本年度は、まず制御系の最適設計方法の提案および開発、基礎モデルを用いた検証を行い、以下の成果を得た。 有限要素法およびモ-ド解析を用いて、制御系と構造系を同一の形式にモデル化する方法を開発した。また、このモデル化をFEMにより解析的に行う方法と、加振実験により得られた振動デ-タから実験的に行う方法を提案した。そして、制御性能の高性能化を図るために、制御則の最適化を行う方法を提案した。さらに、光ヘッドは駆動環境の変動および外乱に対しても安定性を維持しなければならないが、安定性の保証に有効であるロバスト制御手法の適用についても検討を行った。本研究の詳細は以下の通りである。 制御対象をFEM、もしくは加振実験で得られた振動デ-タから実験モ-ド解析により、モ-ド特性を同定することにより低次元でモデル化する。このシステムに対し、制御系を設計するわけであるが、低次元化で無視したモ-ドの安定性が問題となり、制御系を構成した際にスピルオ-バ現象を起こす危険がある。そこで、本研究では実システムの閉ル-プ系の極配置を参照して、実システムの安定性を保証するように制御側の最適化を行う方法を提案した。すなわち、最適制御理論の2次形式評価関数と実システムの極配置を目的関数とし、感度解析と非線形計画法により動特性の最適化を行う。以上の手法を用いて、基礎モデルとして採用した平板の振動制御を行ったところ、良好な制御効果が実現され、さらに解析結果と実験結果がよい一致を示し、本手法の有効性が検証された。さらに、制御対象の動特性の変動に対しても安定性を保証する制御系を構成するために、H∞制御手法を適用した結果、ロバスト性の高い良好な制御効果が実現された。
|