研究課題/領域番号 |
03452146
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電力工学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
原 雅則 九州大学, 工学部, 教授 (30039127)
|
研究分担者 |
中村 格 九州大学, 工学部, 助手 (50227881)
末廣 純也 九州大学, 工学部, 助教授 (70206382)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
キーワード | UHV送電 / CG絶縁送電 / イオン流場 / 空間電荷 / 生物反応 / 細胞膜 / 脂質二重膜 / 高密度ガス |
研究概要 |
電気エネルギーの高密度輸送方式として、我国でもDCUHV送電方式が検討され、それと同時にイオン流と空間電荷(イオン流帯電現象)、ならびに人間生活に悪影響を及ぼさない電磁環境となる新送電方式に対する関心が高まっている。更に生物に対する電磁界の影響に関して、バイオ技術を導入した細胞レベルからの研究が望まれている。本研究は、筆者のこれまでの研究の延長線上にあるもので、DCUHV送電設備におけるイオン流場と空間電荷を検知して、その制御法を検討することにより、イオン流帯電の防御法を研究すると共に、電界中における人工脂質二重膜の挙動を調べ、電磁環境下における生物反応問題を細胞・分子レベルで検討した。主な研究実績は以下の通りである。 1.ガス絶縁送電中におけるスペーサの耐電圧向上 トリプルジャンクションと金属粒子による高電界形成が放電開始のトリガとなる場合の破壊機構を調べ、スペーサと電極の形状を変化させスペーサ表面電界を制御させる耐電圧向上法を検討した。 2.ガス絶縁送電におけるイオン流場特性 高密度SF_6ガス中のイオン流場の特性と、スペーサ沿面空間電荷分布との関連について、プローブ診断法による基礎検討を行い、沿面への電荷付着作用が高密度条件下で促進されることを示した。 3.超高密度ガスにおける荷電粒子生成と伝導機構 高密度ガス中におけるイオン流場の電気伝導機構について、極低温ヘリウムガスを対象に検討した。その結果、高密度条件下での電子局在化現象とそれに伴うコロナ放電機構の変化を明らかにした 4.パルス電界による脂質二重膜破壊機構 細胞膜のモデルとして人工脂質二重膜を用い、パルス電界による可逆破壊現象とその機構について検討した。
|