研究課題/領域番号 |
03452155
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
石田 誠 豊橋技術科学大学, 工学部, 助教授 (30126924)
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研究分担者 |
川人 祥二 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (40204763)
中村 哲郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (00126939)
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キーワード | Si選択エピタキシャル成長 / 電子ビーム照射 / SOI構造 / ガスソースMBE / Si / Al_2O_3 / Si構造 / 電子ビーム描画法 / エピタキシャルAl_2O_3膜 |
研究概要 |
(1)電子ビーム照射量が10^<16>[electron/cm^2]でAl_2O_3表面上の0原子が脱離し、照射された表面は金属的Alとなっている。(2)この照射量と、Si選択成長のための電子ビーム照射量のしきい値が一致する。(3)この方法に電子ビーム描画装置が使用できる。これらの結果をもとに、本年度は〔1〕基板表面の結晶方位が異なる3種類のAl_2O_3基板を用いたSiの選択成長実験、〔2〕成長メカニズムを考察するためのAlスパッタ付き(80A^^°)Al_2O_3基板によるSi選択成長実験、〔3〕電子ビーム描画法による直接的素子形成実験を行った。 〔1〕(0112),(0001)Al_2O_3(サファイア)基板とエピタシャルγ-Al_2O_3(100)onSi(100)基板を用いて、Si選択成長を行った。どの基板とも10^<16>[electron/cm_2]以上の電子ビーム照射量ではSiの選択成長が可能となった。特にエピタキシャルγ-Al_2O_3/Si基板でも同様のSi選択成長が可能となったことは、これからの応用上非常に重要な結果を与えてくれた。また、さらに詳細な実験が必要であるがサファイア基板よりも、γ-Al_2O_3/Siの方がチャージアップ効果が少なく、より微細パターン形成に有利な結果となった。 〔2〕サファイア表面に金属Alの非常に薄い層を形成するために、80A^^°のAl膜をスパッタリング法で付着させて、模擬的に電子ビーム照射されたAl_2O_3表面と見なして、Si選択成長実験を行った。結果は〔1〕と同じとなり、Al上にはSiが成長しなかった。またこのAlは成長前にはAl-0のアモルファスとなっていた。 以上のことを総合的に考え、本選択成長の成長メカニズムは、Al_2O_3表面が単結晶であるか否かによって、Si_2H_6ガス分子の吸着、解離、脱離に違いが生じ、その結果ある成長条件で選択的にSiが成長すると考えられる。
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