研究課題/領域番号 |
03452178
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子機器工学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 泰彦 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (30134638)
|
研究分担者 |
藤井 陽一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00013110)
榊 裕之 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (90013226)
|
研究期間 (年度) |
1991 – 1992
|
キーワード | マイクロ共振器 / 半導体レーザ / 量子細線 / 量子ドット / 励起子 / 選択成長 / MOCVD / 量子効果 |
研究概要 |
本研究では、半導体レーザにおいて電子波と光波の両方の量子場の完全制御をおこない、次世代の超高性能レーザのあり方を浮き彫りにすることを目的として、電子波を完全に制御する量子構造(量子井戸、または量子細線・量子箱)と、光波を完全に制御する3次元的なマイクロ光共振器を有する量子マイクロ共振器レーザの作製技術の開拓とこのようにモードが完全に制御された光の場と電子波との相互作用の理論的・実験的究明をおこなった。 まず、量子細線・量子ドットの作製技術の確立をめざして、MOCVD選択成長によるGaAs量子細線・量子ドットの実現をはかり、その光学的性質を明らかにした。その結果、一辺が7nm程度のGaAs電子細線および横寸法25nmの量子ドットを作製することに成功した。さらにさまざまな寸法の量子細線を作製について、そのフォトルミネッセンス(PL)、PL励起スペクトルの測定を行い、量子準位に対応したピークのブルーシフトが得られることを示した。さらに、励起子の寿命を測定し、量子細線閉じ込めが強くなると、長くなるとを見いだした。 一方、半導体マイクロ共振器効果については、垂直共振器の反射スペクトルにおいて、励起子モードと共振器モードの結合による共振モードの分離現象を観測した。その結果、励起子モードと共振器モードのエネルギーが一致しているとき、結合効果によるスペクトルの分離を観測することに成功した。この現象は真空Rabi振動と解釈できる。さらに、選択成長を用いてエッチング技術を用いずに3次元マイクロ共振器の作製を試みた。
|