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1993 年度 実績報告書

身体運動のインピーダンス調節と協調制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03452188
研究機関豊橋技術科学大学

研究代表者

伊藤 宏司  豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30023310)

研究分担者 羅 志偉  豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (70242914)
キーワード運動制御 / インピーダンス調節 / 協調制御 / 筋骨格系 / 冗長自由度 / 内部モデル / 身体運動 / ロボティクス
研究概要

本研究では、
(1)筋骨格系の力学的構造と運動インピーダンス調節機能の関係、
(2)運動目的と環境(対象物)インピーダンスに対応した身体インピーダンスの設定法、
(3)運動インピーダンスをパラメータとする身体運動パターンの表現法
を与え、環境との相互作用のもとでの身体運動の協調制御法を運動インピーダンスの観点から構成することを目的としている.
本年度は、両手協調動作における手先インピーダンス調節を取り上げた.ボールや箱のような物体を両手で操作する場合、物体の位置・姿勢制御とそれにかかる力(内力)の制御を同時に行う必要がある.特にボールのように変形する物体(ここでは、動的対象物と呼ぶ)の場合は、手先・関節・筋のインピーダンス設定と両上肢の冗長自由度拘束が重要な役割を果たす.
基礎実験として,手首関節により剛体および動物対象物を左右に移動させる実験を行った(肘は台に固定).右へ60mm移動させた時の両手首屈筋・伸筋のEMGを測定した.剛体対象物に対しては、対象物を右に駆動するため右手伸筋、左手屈筋のみが活動するのに対して、動物対象物では、左右手首関節の屈筋・伸筋が同時に活動することが明らかになった.屈筋・伸筋の同時活動は対象物の駆動には寄与しない.これは被験者が手首関節の運動インピーダンスを意図的に大きくして制御していることを意味する.また、対象物の粘性が小さい場合は、同時活動の振幅レベルがさらに大きくなる.このことは被験者が対象物の動特性に応じて手首関節のインピーダンスを調節していることを意味する.この調節原理が筋の双線形モデルを組み込んだ協調制御モデルで説明できることを示した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] KOJI ITO: "Distributed Motor Control of Human Movements." J.of Robotics and Mechatronics. 5. 226-231 (1993)

  • [文献書誌] 伊藤宏司: "生体における情報処理と運動制御" 計測と制御. 33(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] 伊藤宏司: "自律ロボット・進化ロボット" 電子情報通信学会誌. 77. 155-160 (1994)

  • [文献書誌] Z.W.Luo.: "Multiple Robot Manipulators' Cooperative Compliant Manipulation on Dynamical Environments." Proc.of Int.Joint Couf.on Intelligent Robots and Systems.1927-1934 (1993)

  • [文献書誌] Z.W.Luo.: "Robust Nonlinear Control for Robot Compliant Manipulation on Dynamical Environments" Proc.of Int.Symp.on Measurement and Control in Robotics.Bm.I-7-I-12 (1993)

  • [文献書誌] A.Kato: "Ultrasonic Motor for Direct Drive Manipulator." Proc.of 12th IFAC World Congress. Vol.2 421-424 (1993)

  • [文献書誌] 星宮望: "筋運動制御系" 昭晃堂, 167 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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