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1992 年度 実績報告書

神経回路網と論理式表現の学習能力の相違

研究課題

研究課題/領域番号 03452191
研究機関国立環境研究所

研究代表者

市川 惇信  国立環境研究所, 所長 (60016714)

研究分担者 中村 清彦  東工大, 総合理工, 助教授 (10172397)
キーワード神経回路網 / 学習能力 / ペトリネット / 可達集合
研究概要

本年度は、神経回路網がもつ時間の弁別および利用の機構を明かにすると共に、それを用いた学習機構のモデルを明かにした。
まず、神経回路がそこでの動作信号であるパルスの巾より短い時間差を検出する機構を明かにすると共に、それを用いた並列処理機構を提案し、それがきわめて短い時間で大量の情報処理を行うことを検証した。ついで、神経回路網が自己学習能力をもつためには、多様な試行を生成する機能および多数の試行の中から適切な行動を見いだせる機能、の2つの機能の存在が本質的であることから、これらの機能を実現する機構を、視床、海馬、新皮質系における神経解剖学的知見に基づいて、モデル化し、その動作を検証した。
この結果を昨年度において明かにした、論理式表現のクラスの一つであるペトリネットの、それが到達できる状態の集合をネットの構造および初期状態から論理的に明らかにできる、クラスと比較した。これにより、神経回路網が実現する学習能力においては、時間の要素が本質的であることが明かとなった。また、論理式表現においては、時間要素を学習機能を形成する形で導入できないことから、両者の学習能力を区分するものが、時間の弁別および利用にあることを明かにした。
神経回路網における時間の役割は従来指摘がなかったところである。これを積極的に利用することにより、学習能力がきわめて高い神経回路網を各種の目的に応じて作り出すことが期待できる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Nakamura: "A Theory of Cerebral Learning Regulated by Reward System I" Biological Cybernetics.

  • [文献書誌] K.Nakamura: "A Theory of Cerebral Learning Regulated by Reward Ssytem II" Biological Cybernetics.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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