研究課題/領域番号 |
03452216
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
篠原 修 東京大学, 工学部, 教授 (70101110)
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研究分担者 |
佐々木 葉 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00220351)
西村 幸夫 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (20159081)
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キーワード | 欧米都市デザイン / 都モデル / 歴史モデル / ヴィスタ / プロムナード / 橋梁デザイン |
研究概要 |
街路・公園・博覧会会場のおけるヴィスタ構成、新市街地の街路網構成、交差点、街並(建築群)、橋梁と橋詰の広場。建築等のデザインを詳細に分析した昨年度の成果を踏まえ、 1)欧米都市デザインの受容の特徴、 2)その受容パターンの類型、 3)日本的変容に関与した日本の伝統的デザイン手法、 4)日本的変容の背後に存在するアイデンティティ(固有性)、 5)日本的変容と東南アジア諸都市の変容の比較、の諸点を明らかにした。具体的内容とその成果を要約する以下のようになる。 (1)ヴィスタ構成に典型的に現われるように、その受容の特徴は、 a)構成要素の部分的欠落、 b)要素の役割転換、 c)新たな要素の付加という形でまとめられる。 (2)そして、その受容パターンは、 a)デザインのコピー(再現)、 b)デザインの幾何学的な歪みを伴う受容、 c)デザインの機能的側面に限定した受容、 d)要素の断片化と悠意的再現にまとめられる。 (3)関与した日本の伝統的デザイン手法としては、 a)樹木の扱いを中心とする日本庭園の手法、 b)地形に従う自然尊重、 c)見立ての手法であることがわかった。 (4)以上の(1)〜(3)の背後には、わが国独特の空間認識システムとしての「真の思想」や、自然依存性があると考えられる。 (5)東南アジア諸都市については、わが国にみられるような強い伝統的デザイン手法と呼ぶべきものは存在しなかった。 以上の成果と昨年度の結果をとりまとめるとともに、わが国における今後の新しい都市デザイン手法について、提案を行っなた。
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