研究課題/領域番号 |
03452229
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
小原 聡司 都城工業高等専門学校, 助手 (60214219)
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助手 (30094139)
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キーワード | 住宅 / 温熱環境 / ツ-バイフォ- / 断熱 / 気密 / 現場測定 / Rーパネル / 冷房 |
研究概要 |
鹿児島大学工学部の敷地内の建設された4棟の実験棟について、1991年夏季に温熱環境の測定と遮音性能の測定を行った。4棟とは、ツ-バイフォ-棟であるTF棟、Rーパネル棟であるRA棟・RB・RC棟をいう。Rーパネルとは発泡断熱材を木質表面材でサンドイッチしたパネルである。3棟のRーパネル棟は、それぞれ、窓面積、屋初・外壁の仕上げが異なる。温熱環境としては、屋内・小屋裏・床下の空気温度とその分布、壁・ガラス・床・天井の表面温度、屋内グロ-ブ温度、屋内と床下空間の相対湿度を測定した。これと並行して、外界条件として日射、気温、相対湿度、風向・風速を測定した。さらにRーパネルの耐候性を調べる目的でパネル内温度も測定した。実験モ-ドとしては、冷房、非冷房、窓・外付けブラインド・カ-テンの開閉を組み合わせた。各モ-ドにおける各棟の温熱環境や冷房消費電力量を比較し、断熱が温熱居住環境に与える影響と効果、および冷房における省エネ性について考察した。 1991年9月初旬に、奄美大島の名瀬において2種類の温熱環境の実測を行った。まず、燐接して建てられたモデル住宅2棟について、入居前に空気温度と表面温度の分布を測定したものである。2棟のうち1棟は、鹿児島県住宅供給公社の標準仕様の在来棟、他の1棟は屋根断熱を施し壁断熱も強化した断熱棟である。在来棟と断熱棟の温熱環境を比較し、特に屋根断熱の防暑効果については重点的に考察した。すべての窓にすだれを設置した場合と外した場合、窓を開放した場合と閉めた場合など、現実的な住対策を測定モ-ドとして設定し、その温熱環境改善効果について検討した。つぎに、名瀬に建つ民家6棟をピックアップし、居住状態での温熱環境を比較した。6棟の実測結果に基づいて奄美大島における夏季の温熱居住環境の実態について考察した。
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