研究課題/領域番号 |
03452251
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
時実 正治 立命館大学, 理工学部, 教授 (50066528)
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研究分担者 |
飴山 惠 立命館大学, 理工学部, 助手 (10184243)
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キーワード | Tiーrich TiAl金属間化合物 / [TiAl(γ)+Ti_3Al]超微細2相混合組織 / 微細結晶粒超塑性 / メカニカルアロイング / ボ-ル・ミリング |
研究概要 |
Tiー45at%Alの組成にTiとAl純金属粉を混合し、500時間ボ-ルミリングによるメカニカルアロイング(MA)処理を行った粉末に、1273K、200MPaで18ksのHIP処理を施して焼結体を作製した。この焼結体は、X線回折結果からTiAl(γ)とTi_3Al(α_2)の2相材であり、透過電子顕微鏡組織観察の結果から平均粒径1.2μmの等軸超微細二相混合組織からなることが明らかになった。 この焼結体について、1273Kにおける引張による歪速度変換試験を行い、真応力ー真ひずみ関係直線の勾配から、10^<ー3>〜10^<ー4>sー1オ-ダ-のひずみ速度範囲におけるひずみ速度感受性指数、m値、を求めると0.58という大きな値を得た。 また1273K、初期ひずみ速度1.4×10^<ー4>sー1での引張試験(試験片ゲ-ジ部6mm巾×6mm長さ×2mm厚)を行った結果、405%という極めて大きな破断伸びを示した。 さらに、上述の引張破断試片破断部近傍の透過電子顕微鏡組織観察を行った結果、結晶粒の粗大化はみられたが、等軸粒組織は保持されており、いわゆる微細結晶粒超塑性の金属組織学的条件を満たしていることが確認された。 以上の結果から、この焼結体の1273Kにおける引張変形過程は粒界すべりによる超塑性流動によって進行したものと結論された。 一方、本研究費補助金で購入したス-パ-ミスニにより作製したTiー50at%AlMA真空ホットプレス材について、1473Kで種々の時間焼鈍を行った。その結果、平均結晶粒径2.1μm〜14.1μmのMA焼結体が得られた。それらの焼結体の圧縮強度を種々の温度で測定した結果、常温においてはホ-ル・ペッチ則を満たした。また、これらの試料では、強度の正の温度依存性は平均結晶粒径約10μmを境にそれより小さいものでは消失することが明かとなった。
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