研究課題/領域番号 |
03452263
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三宅 正司 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (40029286)
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研究分担者 |
奈賀 正明 大阪大学, 溶接工学研究所, 教授 (00005985)
巻野 勇喜雄 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (20089890)
節原 裕一 大阪大学, 溶接工学研究所, 助手 (80236108)
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キーワード | イオンビーム / ダイナミックミキシング / 表面改質 / 酸化物 / チタニア / アルミナ / ルチル構造 / イオン誘起結晶化 |
研究概要 |
本年度の研究成果は以下の通りである 1.TiO_2薄膜合成 ・Si基板上にTiを蒸着し、2-20Kevのエネルギーの酸素イオンビームを同時照射したが、いずれのエネルギーでもルチル型のTiO_2の合成が確認された。又イオンエネルギーが高いほど(110)面の結晶成長が促進されるという結果が得られた。 ・得られた膜の組成をRBSで調べた所、イオン源からのO_2気体流入により、イオンビーム照射の有る無しに拘らず膜の組成は化学量論的であった。但しイオン照射がないとXRDおよびラマン分光のいづれにおいても、膜の結晶化は見られなかった。 ・得られたルチル型薄膜の電気特性の1つとして抵抗率を調べたところ結晶成長に伴なって抵抗率も大きくなったが、その絶対値はバクルTiO_2よりははるかに小さい。その理由としてはまだ膜中に酸素欠損が多く残っているものと考えられた。 2.Al_2O_3薄膜合成 ・Siやコーニング7095ガラス基板上にAlを蒸着し、2-23Kevのエネルギーの酸素イオンビームを同時照射したところ、20Kev以上のエネルギーで、γ-Al_2O_3の結晶化を薄膜XRDによって観測した。 ・XPSのデータからイオンのエネルギーやそのドーズ量を変えることにより、α-およびγ-Al_2O_3相の形成される条件が同定され、イオン照射によりアルミナの代学的結合を制御出来ることが解った。 ・作成されたアルミナの屈折率を調べた約1.7でバルクのそれとほぼ一致した。又抵抗率においても1.6×10_<10>(Ω・cm)という十分高い値を得て有効な実用性を持っていることが明らかになった。
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