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1992 年度 実績報告書

傾斜農地の土・水移動に対するビニールマルチの影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 03452272
研究機関島根大学

研究代表者

今尾 昭夫  島根大学, 農学部, 教授 (40032544)

研究分担者 木原 康孝  島根大学, 農学部, 助手 (30204960)
福桜 盛一  島根大学, 農学部, 教授 (00032631)
キーワード土壌浸食 / マルチング / 傾斜畑 / テンシオメータ / 水移動
研究概要

傾斜畑の土・水移動に対するビニールマルチの影響について,研究代表者,及び各研究分担者は,本年度の研究により下記の成果を得た。
1)今尾は,現有する4基の傾斜土槽(長さ:5.0m,幅:1.0m,傾斜度:8°)を用い,自然降雨を対象に昨年度とほぼ同様のビニールマルチを敷設した畝に加え,畝間にのみビニール布を敷設して畝からの土壌飛数量を測定することにした。この測定は,降雨後に畝間のビニール布上に貯溜した飛教土量の含量を測定し,土の飛数状況を定性的に把握した。また,人工降雨装置を利用して同様の実験方法により降雨量と傾斜度の変化に対する検討を行った。その結果、降雨によって畝より畝間に飛教する土量が予想以上に多量であり,裸池からの流出土量のなかに流土し易い相当量の飛数土壌を含んでいることが明らかになった。従って当初,ビニールマルチによる畝間の浸食助長が危惧されたが,この点で土壌浸食の防止に寄与していることが考えられる。
2)福桜・木原はビニールマルチを施した畑地における水分動態を見るために,試験園場に自記テンシオメータ,及び水銀テンシオメータを埋設し,土壌水分量の測定を行った。埋設深さは両者とも5,15,30,50cmの4地点である。同時に直接採土による水分量の測定も行った。観測はキュウリ,及びトマト園場の2ヶ所で行い,期間は,10月中旬より12月中旬までの2ケ月間である。自記テンシオメータと水銀テンシオメータの観測値は良く一致していた。これよりビニールマルチを施した畑地の土壌水方動態を精度よく観測できたと考えられる。その観測結果よりビニールマルチ敷設下の上壌中においては,水方はほとんど移動していないことが明らかになった。これは蒸数量の少ない秋に観測を行ったためであると考えられる。なお直接採土による水分量は,テンシオメータによる値に比較して若干大きめの値であった。

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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