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1992 年度 実績報告書

植物細胞培養器の振とう・培養液の攪拌によるせん断力の解析

研究課題

研究課題/領域番号 03452275
研究機関東京大学

研究代表者

蔵田 憲次  東京大学, 農学部, 助教授 (90161736)

研究分担者 古在 豊樹  千葉大学, 園芸学部, 教授 (90081570)
荊木 康臣  東京大学, 農学部, 助手 (50242160)
後藤 英司  東京大学, 農学部, 助手 (00186884)
キーワード細胞培養 / 液体培養 / 振とう培養 / せん断力 / 流れの可視化 / ストロボスコープ
研究概要

本研究の目的は、植物細胞や細胞塊の液体培養で、培養液の混合や酸素補給のための撹はんによる細胞への物理的ストレス(せん断力)を解明し、よりストレスの少ない培養法開発のための基礎的な知見を得ることである。本年度は、もっとも普及しているフラスコの振とう培養を対象とし、そのなかの培養液の流動の可視化および可視化画像の画像処理と主に取り組んだ。
基本的な方法は次のようである。振とう中のフラスコの側面から、薄い膜状のレーザー光線(レーザーライトシート)を当てる。培養液には、トレーサーとしてナイロン粒子を入れておく。レーザーライトシートに照射された粒子の軌跡を撮影することで、水平2次元平面内の流れが可視化される。この方法により、振とう培養の流れを観測し、流れのパターンを把握した。フラスコの中には、高速域、中速域、低速域があるパターンで分布し、そのパターンがフラスコの回転とともに回転していることがわかった。このパターンは振とう回転数により変化する。
以上の方法だけでは、流線の大きさはわかるが、流線の向きは判定できない。そこでストロボスコープを用いて、カメラのシャッターが開いた直後と閉じる直前に異なる色の光を発光させ、撮影画面の流線の初めと終わりにマークをつける方法で、流線の向きを決定した。得られた画像をコンピュータで解析し、流線ベクトルの分布、渦度の分布、せん断応力の分布や、その平均値などを計算した。また、これらの数値が、振とう回転数や、フラスコの形状(バッフルの有無)などによってどのように異なるかを調べた。振とう回転数の増加にしたがって、渦度の絶対値の平均値、せん断応力の平均値ともに増加した。バッフルつきのフラスコではせん断応力の平均値はバッフルなしのフラスコより大きな値となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] K.Kurata: "Visualization of liquid medium movemont in shake culture" Biutechnology and Bioengineering.

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公開日: 1994-03-23   更新日: 2016-04-21  

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